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ホントに色んな事がありすぎる
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………切ってしまった。
ついに髪の毛を切ってしまった。
(しかしそれにしても…前髪バッサリ切られたな)
俺の髪の毛を迷いもなく切ってきた店員に少しビビりながら俺は抵抗も成すすべもなくバッサリアレンジされてしまった。
前髪が前は目の下まであったのに今は目の上だ。
世界が明るく見えるのは前髪が長くないからか…
少し感動も覚えつつ、
顔をさらけ出すのが嫌で俺は少々挙動不審になりながら家の前まで無事帰ることが出来た。
「はぁぁ…ココ最近色んな事ばっかだな。」
アパートのボロボロの階段に座り空を眺めていたら、
「こんにちは」
後ろから声がして後ろを振り返ったらエリートそうな男の人が立っていた。
俺はすぐに顔を逸らし階段を降りた。
「気を使わせて申し訳ない」
こちらこそすみません、と謝りたい所だが…
首をふるふると振り、
人見知りとあがり症の所為で俺は目も合わすことなく頷き再び階段を上がり家に入ろうとした。
「君。ちょっと待ってくれないか」
「………?」
呼び止められドアノブを握り停止した。
「君名前は?」
いきなり名前を聞かれ俺は戸惑ってしまった。
「………霧元…蓮です。」
ホントに、ホントに僅かな声で俺は名前を教えた。
「霧元…ね。
俺は潤…お父さんに宜しくって言っといて」
ふと、顔を上げこの人と目が合った。
潤と言う男は俺を見下げるように見ていた。
その後俺は特に気にせず家に入り、お父さんが帰ってくるのを待った
玄関のドアが開くのが聞こえリビングに入ってくる父さんに、
さっそく。
「父さん。潤って人知ってる?」
「…じゅ、じゅん…ッ?」
何故か目を泳がせている父さんに、
「知り合い?」
と聞いてみたが…。
「知らない、知らないぞ?あ、それ、それより高校の件だが何とかいいって言ってくれたから良かったな!」
明らかにどもって俺と目も合わせようとしない。
『怪しい』
まぁ、そんな怪しがることでもないか。
だって男との関係でなんか怪しがることも無いだろう…
こう思ってたのが間違いだったとは知らずに。
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