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腹黒現る
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コイツは俺の事を覚えてないのだろうか。
顔を見ても何食わぬ顔で見ている。
俺の爪が食いこんでも顔を歪めもせず無表情。
前と…昔と全く変わらない。
「…ハァ」
微かに聞こえたコイツのため息声。
………腹立つ。
なんでこんな時までため息つくかな?
「お前に教える必要はない」
「……」
ダルそうな態度も表情も。
そんな余裕ぶるのも今だけだぞ…なーんて心でつぶやいていたら
「お前…まともな教育受けてないだろ」
まともな…教育受けてない?
いきなり吐かれた言葉は俺を侮辱する言葉だった。
こいつ…何様のつもりだ?
俺はいつの間にか掴んでた腕を離し掴みかかっていた。
「図星か…?」
鼻で笑われプツッ──と。
理性が切れ。
髪の毛を掴みあげ、引っ張り俺の方に寄せれば衩橐は体制を崩し俺の方に倒れてきた。
「随分弱いですね。」
今さっきまで見下した表情とは違い
微かに見えた顔は屈辱そうな顔と髪を引っ張られ痛そうな顔をして俺の手を払おうとするが、そのまま俺の手を剥がそうとすれば髪は抜けるだろう。
「まともな…教育受けてない、ね。」
「…ッく、」
「散々…あんな事してきてよくそんな事言えますよね。
アンタの方が…いい教育はいけてないじゃない?」
顔を覗き込み、笑ってやれば。
少し苦そうな顔をして……
「どうゆう、事だ。」
あー……
コイツ覚えてるな。
虐めの事を、なんて
前住んでた街からはだいぶ遠いいから知り合いなんていなくて、昔の事なんて気にせず生きてけるんだろうな。
「………お前、誰だ」
少し目を泳がせ始めたこいつに俺は。
「馬鹿じゃないんだから…
分かってるんじゃないですか?」
抵抗もやめ、黙りになる衩橐。
「復讐、しにきたのか」
「……」
やっぱり、俺だって気付いてるのか。
復讐、ね。
別にそんなつもり、はない。
俺にそんな勇気もなければ復讐なんて考えてなかった、というのは嘘になるけど。
ただ、憎い。
憎くて憎くて堪らない。
出来ればコイツに俺と同じ思いをしてほしい、とは思う。
「別にそんなつもりは無いですよ」
心とは裏腹に。そう伝えれば、
目を見開き俺を見てくる。
(そんな驚く事か?)
なーんて心が広いフリでもしておこう。
「外、明るくなってきましたね。
腕大丈夫です?さっき興奮してて…すみませんでした」
話をわざと逸らし
反省しきった顔を見せてやれば、衩橐は戸惑いの表情で何かを喋ろうとしたが。
「おま、」
「保健室行ってくださいね。
・・・俺もう行くので、じゃ」
言葉を遮り
何事も無かったようにこの場を去る
………。
そして一つ気付いたことがある。
俺、キレるとベラベラ喋るんだな←今更!?
これから気をつよう…
それと。
・
・
・
これからどうやってアイツを苦しめていこうか。
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