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修羅場……ではないよな?
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現在食事中、ではあるが…
なかなか美雨さんが戻ってこず。
ある程度皿に乗っかってるオカズは冷めていて
「蓮君っごめん遅くなって!」
後ろからドタドタ聞こえると、椅子に勢いよく座り両手を合わせて顔を下げて謝られていた。
「いや…」
俺は別になんとも思ってないんだけどな。
「ご飯冷めちゃったな」
「あ…うぅぅ…」
「ごめん半分ぐらい食っちゃったけど」
「半分以上じゃん!!」
あ、ホントだ。
美雨さんは眉を下げて『ごめんね〜』とご飯に謝っていた。
俺らはご飯を食べ終わり店を出た。
「もう帰っちゃう?」
「まぁ」
「そっかぁ残念〜、あ!良かったらメアド教えてくれる?」
メアド…!?
俺の携帯登録されてるの父さんしかいないのに笑
「も、もちろん」
「やったぁ〜、あ!それよりLINEの方がいいか〜」
「え?」
「え?」
…………え?
なにLINEって。
「し、知らないのっ?も〜変なじょうだっ」
「知らない」
「………」
ヤバイ。外の空気寒いのに俺のせいでもっと寒く感じる。
「ま、まぁ教えてあげるねっとりあえずアプリ取ろっ」
「あ、あぁ」
へぇこうやってやるのね。
丁寧に教えてくれてLINEのやり方まで教えてくれた。
美雨さんを見ると俺の機械音痴さに爆笑していた
そして、手を見ると赤くなっていて少し震えてるのがわかった
「………」
「よし!終わったね〜帰ろっか!」
「あ、」
「帰ったらLINEするね〜」
「……」
手を振られ、帰ってしまう美雨さん。
送ってった方がいんじゃないかって悩んでたけど…
いや、やっぱり送ってった方が良さそうだ。
「美雨さん!」
少し大きめな声で呼ぶとふわふわの髪が風でなびきながらこちらを振り返った。
「どうしたのー!」
「……危ないから送ってってもいいですか?」
何故か最後敬語になり、また可愛い笑顔で笑いながら頷いていた。
俺は美雨さんの隣で歩きたわいもない会話をしながら明るい道を歩いていく。
「ねね」
「…?」
「なんか…恋人みたいだねっ」
「………は…!?」
何を言い出すと思えば、恋人!?
「どうしたの魚みたいにパクパクさせて〜、ん〜?」
「あっ」
頬を指でグリグリされて、おちょくられていたら…
「美雨?」
誰かが美雨さんの名前を呼び、俺と美雨さんは同時に振り返った。
「え、琉威…」
「こんな遅くに何やってんの?」
「えーっと…」
美雨さんの表情が暗くなり俺は頭にハテナマークを浮かべた
琉威という男の人は明らかに爽やかイケメンで、
だけどどこか笑ってるけど、声が怒っていて。
なんか、修羅場っぽい。
「隣の人誰?」
「え、あー友達!ね!蓮くん!」
「え、え?ぁ、あ、あぁ〜」
何人事みたいな返事してんだ俺。
「お前俺の誘い断っといて知らねぇ奴とデートか?」
「デートって笑わせるなよ違うっつーの」
「…俺ら恋人だろ?」
(恋人っ!?)
の前に美雨さん喋り方変わってねーか。
「なんか…すみません」
こんな寒い中ここで突っ立ってるのも嫌で俺はとりあえず謝ることにした。
すると、二人して『は?』みたいな顔して俺を見てきて
俺は何かいけないことを発してしまったのかと非汗ダラダラで引きつった笑顔をこの2人に投げつけた。
「なんで蓮くんが誤ってるの〜」
美雨さんがケラケラ笑い出すと。
「お前が謝らなきゃいけねぇだろ」
「お前って美雨!?」
「当たり前だろ」
…………。
あの、俺帰ってもいいですか。
美雨さん達は俺の存在を忘れたのか二人で言い合いを始めた。
「へ…っへっ……へぇくしっ」
(うわぁぁ、恥ずかしっめっちゃ変なくしゃみ出たやないかい)
「あ、蓮くんごめん忘れてた」
「………」
忘れてた……←
俺って影薄すぎかよ。
なんも言えねぇよ。
「この…ホモどもめ…」
「………えっ?」
「………はっ?」
「え……?」←俺。
シーン──。
と妙な空気が漂い、また仕出かしたのかと俺は目をてんにして黙る。
「ホモ……ぶっ」
「え、わら…?」
なんで笑ってんだ、怒ってないのか?
まぁ…俺は同性愛の事をあーだこーだ言うつもりは無い。
恋愛は恋愛だ。ちゃんとした恋愛。
それを他人が批判するのはダメだと思う俺わね。
テレビとかでもたまに見るけど、同性愛を批判されて傷ついてる人もいるだろうし。
それでオカマという道に走ってるのかもしれないし。
って俺は一体何を話してるんだ…。
「俺は、その…いいと思いますよ」
「……え?」
「その……同性愛です。」
「………」
うん。
分かるよ。言いたい事すげぇ分かるよ。
『お前何が言いてんだ』って言いたいんだろ。
「な、何もない。
帰ろう、暗いし帰ろう」
「う、うん!」
「じゃあ、俺はこれで」
「えっ」
送っていくって言ったけど、彼氏がいるからそうもいかないだろう。
静かにここを立ち去るとするか…
「じゃあ、バイバイ」
「………うん、バイバイ!」
こうして元来た道を戻り、寮に帰ることにした。
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