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人の体温ってあったかい
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「すいっ──ませんしたっ!!」
俺らは今つまみ出され相談室にいる。
現在頭を下げ謝り中である…(俺は謝ってないけれど)
「あの場で大声出してたとは思っとらんかったす」
いやいや、
さっきまで謝りと反省はどこえ飛んでいった?
思っきし反省してねぇだろ今の言葉…!!
「そ…うですか。」
「そうっすね」
いやいや。
お前いい加減芝刈り機で駆除されちゃうよ?
「……君は」
・・・え?俺ですか?
「お前だよ。」
「えっ」
今この人俺の表情見て読み取った?
おもっきしツッコミ入れてきたよ真顔で。
コイツちょーヤバイやつだ←
「俺は……」
「ちゃんと謝りなさい!蓮!」
いや、何親みたいに怒ってんだよ?
元あといえばお前が怒らせたんだろーがァァァ!?
俺の人生終わったらどうしてくれんだコイツ…
「…………申し訳ゴザイマセン」
後で輝くん、芝刈り機で駆除してやるからな。
「今後あのような事が起こらぬように。」
「さぁせんした…」
お前が一番悪ぃのにダルそうな顔してんじゃねぇぞコラ。
こうしてチャイムがなった頃に解放され、
グッタリとした輝に蹴りをかましてやった。
「いってぇな」
「お前…駆除してやる」
「エ……何の話デスカ」
「こっち来いや」
「や、やだ………
ギャアァァァァァ──」
よし。
草が一本も生えてねぇ。
「俺は草じゃねぇよ」
「お前……
また生えてきたか。」
「や、やめっ」
こうして俺の戦いはまだまだ続くのであった。
「お前怖ぇったらありゃしねぇ…」
俺らは今屋上にいる。
廊下歩くわ教室戻るわで『副会長に怒られたツーペアだ!』
と言われ、俺は走って逃げてきた。
そして何故か輝も付いてきてしまった。
「サボりか?」
「だれのせいでだよ…」
はぁぁぁ。
今冬だけど喉がカッスカス。
「お前寒くねぇの」
「………ん」
死ぬほど寒いけどなんだよ。
この野郎、暖かそうな格好しやがって……!!
って、何言ってんだ俺。
「んーしょっと」
「……?何やって」
「ほれ、着ろよ」
ペラペラな服になった輝は先程羽織ってたのも俺の渡してきた。
思わず固まり輝みると、『はよ取れや』と少々震えながらなかなか受け取らない俺に腹を立てたのか投げてきた。
「ぶふっ」
「ぶっ…
おっせぇんだよ受取んの」
………前から思ったけど、
輝って優しいな。
俺は生きてきた中でこんな事されたのは一度も無い。
こんなに優しくされた事なんて…
どこか嬉しく切なく…悲しく。
複雑な感情が混ざりあっていて俺は輝の顔が見れなくなってしまった。
なんか…なんだか分かんないけど涙が出そうで、
「輝……………
ありがとう。」
「お、おう」
俺は少し、輝の優しさに甘える事にした。
「それより寒いでしょ」
「は、はぁ?別に?」
「嘘つけ」
流石にロボットみたいに歯ガチガチされたら着にくいし…
あ、いいこと思い付いた。
「このジャケット返す」
「は、はぁ?使えよこの…あ、ほっ」
「これでいい」
「は!?」
「腕回して」
俺は何となく輝を抱き寄せ、意味不なことを発して…
「ギャァァァ」
オカシイオカシイ!絶対オカシイ奴だと思われた。
腕回して、とか…!!
俺みたいなきもいやつが言うセリフじゃない!
「……きゅ、急に叫ぶなよ…」
「ご…ごめ、ん?」
ギュッ──。
ぎごちなく背中に回された腕は、輝の体温で暖かくなっていた。
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