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復讐。
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〜side.蓮〜
「いってぇぇ…ッ」
輝が叫んだと同時に俺は衩橐を襲った男にぶん殴られ倒れ込んでしまった。
殴って逃げんのかよ…
「蓮っ!大丈夫か!?」
駆け寄ってくれた輝には有難いが、とにかくどこかに行ってほしい(恥ずかしさのせいで)
「だ、大丈夫…」
「うわ…
口切れてんじゃん」
「これぐらい…へ、平気」
手で顔を覆い、聞こえるか聞こえないかぐらいの声で話していたら。
「申し訳ない」
先程まであんなに震えて弱ってたのに、
今はすっからかんの何事も無かったように喋る衩橐を俺ら二人は見つめた。
「助けてもらった貸しは返す。
この事は見なかったことにしてもらいたい」
見なかった、事ねぇ…
「輝ごめん、
会長と二人にしてくれない…?」
「え、お…おぉ」
輝が去った後俺は衩橐を見つめた。
こんなに見てるというのに目も合わせず無表情のまま無言で立っているコイツはさっきのことを忘れたのだろうか。
俺はこの妙な空気をどうにかしたくて会話を探した。
「……随分と恨まれてるんですね」
最初に発した言葉はまた嫌味口調で、
一向に目を合わせなかった衩橐は俺の方に目を向けた
「その様だな」
「その様って…性格も変わらないまま、か」
「……黙れ」
「…ねぇ。分かってます?」
きっと、俺は衩橐の弱みを握っている。
そんな事も知らない衩橐は何言ってんだコイツみたいな顔して見てきた。
「…俺らが再開した時。
俺アンタに復讐なんてしないって言ったよな」
そんな言葉はただの譫語
復讐しないなんて…一ミリも思った事なんてない
俺はまだ覚えてる。衩橐にされた事
昨日の事のように…
「あんなのただの譫語。
俺は今までアンタの事を、、復讐する為に生きてきた」
散々あった。
家庭も…学校も…何もかも。
「……何いきなりキレてんだ」
「はい?
何言ってるんですか。キレてる訳じゃありませんよ
それより…取引しましょうよ」
「取引?」
興味の無さそうな顔から少し不安げな様子の衩橐に俺は笑いながら答えてやった。
「アンタが今まで色んな人らを苦しめてきたこと…
それを隠す代わりに…アンタは俺の奴隷になれよ」
「……は、?」
「こんな事あんたの親が知ったら…どうなんのかなぁ」
元から親から好かれてない衩橐からしたら前の学校で散々虐めてたことバレたら最悪な状況になるはず。
俺のやってる事はずるいかもしれないけどこの方が都合がいい
衩橐を見つめ笑ってやれば衩橐の顔色はみるみると変わっていき目線を俺から外した。
「……そんなことして…俺を奴隷にした所でなんになる?」
「アンタを奴隷にして何するかわ俺が決めます」
今の言葉は、
奴隷になるって認めたのか?
「あー、そうだ」
呼び出す時メアドがないと不便だから教えてもらうか。
「メアド、教えてくださいよ」
「お前…いい加減に、」
「あれ。
そんな事言っていいんですか?バラしちゃいますよ?」
脅してやれば衩橐はすぐ黙り、携帯を取り出した。
「そーそー…そうやって言う事聞けばいいんだよ」
嘲笑ってやれば悔しそうな顔をして俺を睨みつけてきた。
(まだそんな元気あるか、さっき殴られたのに笑)
番号を交換し終え、
特にすることがなく屋上を出ようとした時。
「おい…」
衩橐の声がし振り返ると、
「金が欲しいのか。」
・
・
・
何言ってんだ。
「は?」
「金が欲しいのかと聞いてる」
「いや…」
金が欲しい?馬鹿にしてんのか…?
「金が欲しいならいくらでもやる。
どれぐらいほしい?お前が欲しい値段をいえ」
俺の言葉を遮りベラベラと話し出す衩橐。
確かに俺は金ない。
金が欲しいわけじゃねぇんだよ。
「別に、」
「今日中に金は用意してやる。
いくら欲しい?答えろ」
「だから…」
だから…ちげぇって。
「早くいえ」
「ちが…」
「………違う?………じゃあ取引ってなんだ?
俺がお前の奴隷になったらばらさない?
お前は俺を苦しめたいんだろ?」
「………」
「だったらバラせよ。
それか金だろ?お前みたいな貧乏は卑怯な真似しか出来ないからな。」
「………」
「喋れねぇのか?口ついてんのかお前」
コイツ…………。
「よくそんな口が聞けるなぁ…会長」
完璧に理性がキレた俺は屋上のドアに鍵を閉め、振り返り衩橐をガン睨みしてやった。
「なんだ、殴るのか?」
俺をゴミクズの様な目で前と同じように…見下している。
「………」
「何を黙ってるんだ?やるならやれ」
「…はは」
心底笑えるな。
「鍵閉めたの、別に殴るためじゃないですけど」
「…は?」
「ねぇ会長。
アンタって何されたら嫌だ?」
「急に何言い出すんだ」
それはお前も同じだろ。
そこそこ引きつった顔でこちらを見てくるコイツに俺は言葉を投げつけてやった。
「さっきみたいなこと?」
「…さっきって、」
「犯されそうになったろ?」
「………おい、冗談はよせ」
一層強ばった表情に、あぁ…コイツはさっきみたいな事された方が屈辱的なんだなぁと薄々思い
少しづつ衩橐に近ずいていく
「っ、来るんじゃねぇ」
俺の顔は常に笑顔。
一歩づつ衩橐に歩み寄る。
衩橐は自然と後退りをして俺から逃げようとしていた。
今のこの状況を理解してるからだろう
────ガシャンッ
「はは…もう逃げられませんね」
衩橐を追い詰めた俺は…………
数秒後──。
無理矢理俺の唇を衩橐に押し付けてやった。
「……んッ!?」
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