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分かってたのに、本当は
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君の気持ちが僕に向いてないことくらい、知ってる。君が僕のものにならないことも分かってる。
なのに、僕は君が好きで、大好きで、
必死になって君に手を伸ばしている。
だけど、君は僕が伸ばした手を取ろうとは
しない。僕の手を払って、
何事も無かったように僕に背を向ける。
そして、だんだん僕から遠ざかっていく。
「待って、いかないで」
そんな言葉を叫んでも君は1度も振り返らずに進み続ける。だんだん小さくなっていく君の背中を掴みたくて、引き留めたくて、必死になって追いかけるけど、全然追いつけない。
「待って、僕を置いていかないで!」
走り過ぎて涙が出てくるのも構わず、俺は君に叫び続ける。
どうして距離が縮まらないんだ。
どうして君は僕から遠ざかっていくんだ。
僕には、君しかいないのに。
叫び続けていると、ふと君が足を止めた。
そして振り返って僕を見て言う。
「君と居ることが苦痛なんだ。」
君はそういうなり再び僕に背を向けて歩き出す。今度こそ、君の姿は見えなくなった。
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