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鳥籠の鳥
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「おはようございます。
今日も宜しくお願いします。」
「おう、今日も頼むわ〜。
今日は頭から西さんだから。てか、
一日貸し切りにしろってさ〜
いくら吹っ掛けようかな〜。」
西様が来て下さる…そう思うと少し心が軽くなる。
しかも、一日貸し切りにしてもらえるとなると
一気に信用することが出来た。
うちの店は一日貸し切りは時価である。
他の殿方からの予約をキャンセルしたり
出勤時間により金額は変動してくる。
だから、西様も分かっているだろうが
相当な金額を支払う事になるだろう。
不思議と焦りはなかった。
西様なら何食わぬ顔で提示額を支払う気がしたから。
僕は勇気を出してスタッフに話しを始めた。
「すみません、12歳の僕を拾うだけやのぅて
住むお家まで与えてくれはった感謝はしても
しきれへんくらいやおもてます。…せやけど、
今日限りでお店を辞めさせて頂きたいと思います。
…あ、勿論マンショ、ゔッ!…かはッ、……」
「…お前何言ってんだよ?ふざけんなよ?
お前は死ぬまでココで客取るんだよ。
今日は西はキャンセルだ。覚悟しろよ…?」
イヤらしい笑みを浮かべ
お腹を蹴られ倒れ込んだ僕の髪の毛を鷲掴み
引きずるように、鈴蘭の間に押し込まれた。
ガチャガチャと外鍵を締める音がする。
蹴られた所も痛いが、何よりも
自由を奪われた事に胸が酷く痛んだ。
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