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クソダサネーミングセンス
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短い人生の中で「逃げる」という行為は
今までなんどもしてきた
特にこの学園に入ってからは。
しかし今この瞬間ほど「生きる」ために逃げることはなかった。
捕まったら死ぬ。
何をされるかわからない。
あれ?これこんなシリアスな物語じゃないよね!?
なんで主人公の俺がこんなに必死に
学校の中駆け回ってるの!?
誰が助けてくれるの
この状況誰が打破してくれるの
神様仏様お母様助けて!!!
「ふふふふまってまってえー」
やっだそんな追いかけ方しないで!
雰囲気海岸を走るカップルみたいになるじゃん!
実際これ見てよ
どっからどう見たってサバンナでシマウマ追いかけてるライオン!!
あ、でもライオンってメスが狩りするから
部屋男は女ってことになるよねウケる
…待ってウケない全然面白くもなんともない
こんなこと考えてる余裕ないよ!?
えっ泣きそう
ヤバイ涙で前が…っ見えないっ…
もう誰でもいい
なんでもいい
「なんでもするから誰か助けてええええええええん」
泣きながら叫んだら足を取られた
アッアッヤバイ…これコケるやつ…
コケる一瞬で俺はいろんなことを思い出した
俗に言う走馬灯ってやつだなあ…
ああいろんなことがあったなあ
孫の手で殴ってくる担任…許さん
廊下に立たせた担任…許さん
恥ずかしい話を蒸し返した幼馴染…許さん
謎の手紙を大量生産していた同級生…許さん
こんなとこに連れてきて置き去りにした副会長…許さん
許さん…
全員許さんぞ……!!
目をつぶり衝撃に耐えようとした時、声が聞こえた
「助けてやるから、俺のペットになれ」
覚悟した痛みは来ない
代わりに温かい何かに包まれるような…
その何かに気付いた時俺の体温は下がりに下がった
この父親のような包容力…
「あっれえ…なにしてんの。会長」
「こっちの台詞だ、北斗。仕事もせずに遊んでいては駄目だろう」
俺を救ってくれたのはビッグダディ(物理)でした…
「よしよしもう大丈夫だぞ、ぺぺ」
…ぺぺ?
ぺぺってなに?
ビッグダディの言ってることが理解できなくて
顔を見上げると、イケメンがめちゃめちゃ微笑みかけてきていて若干引いた
引いてると脇に手を入れられて持ち上げられた
まるで雨の日に捨てられた子犬と不良のような構図だと
軽々と持ち上げられた現実に逃避するように考えていたら
ビッグダディが嬉しそうに言った。
「今日からお前は俺のペットだ。ぺぺ」
ひええええええええええ
誰か助けてえええええええ!!!!!
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