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「ナルラっ!王様が呼んでたよっ!」
薬の整理をしているところに、私の助手であるゴカルはやって来て、王が呼んでいると報告をくれた。
「またですか…。これで何度目ですかね…」
私が溜め息を吐きながら、手にしていた薬の入った小瓶を、ゴカルに手渡すと不思議そうな顔でゴカルは私を見ていた。
「王様、ナルラを頻繁に呼んで、何してるの?」
「うーん。ゴカルには少し、言い難いことなんですよ」
「…行きたくないなら、行かなくてもいいんじゃない?」
「そういうワケにもいかないんですよ」
「じゃあ、行ってらっしゃい!整理整頓はオラに任せて!」
私が困った顔をしていると、ゴカルは明るく振る舞った。
本当は、聞きたいだろうに。
「戻ってきたら、話をします」
「え?いいの?」
「はい。ゴカルの辛い顔は見たくないですからね」
「…じゃあっ!オラは頑張って医務室をきれいにして、ナルラの帰りを待つね!」
「はい。解りました。行ってきますね」
私の中心は、ゴカルだった。
他は何も要らない。
ゴカルだけが私の全て。
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