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重い(幸輝)
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――ジリリリリリリ
あ、さ。
昨日は、あれから別々にお風呂にはいって
別々のお布団に入って、寝た。
あっくんにくっついて寝なかったのなんか
いつぶりだろう?
去年、僕がインフルエンザにかかったとき位じゃないかな?
ふと、あっくんが寝ていた所に目をやると
律儀に畳まれたふとんと浴衣が見えた。
眠たい目をこすって、顔でも洗おうかと襖を開けると
「ふふふっ...あぁ、わかりました。
はい、はい...あーもう、わかったって」
電話しているあっくんがいた。
僕の方を向いて、おはよう。と口が動いたけれど、すぐにケータイをうまく挟みながら
荷物の整理を始めた。
まるで、もとよりこの時間に帰る予定だったかのように進んでいく。
それが、とてつもなく嫌だった。
――こんこん
「失礼いたします。朝食をお持ちしました。」
襖の先からの耳に自然に入ってくるような、
心地のいい仲居さんの声。
「どうぞ。」
と、返すあっくんの声。
...あれ、朝ごはん食堂じゃなかったっけ?
「あっくん...」
服の裾をちょんちょんと引っ張ると
「コウ、昨日はごめんね。
二人っきりでいちゃつきたくて...
朝ごはん、お部屋にしてもらっちゃった」
ぺろっと舌を出して、僕の頭を優しく撫でる。
こういうところだよ。
やっぱり、好きなんだもん。
僕たちは腐っても番。
あっくんは、僕のものだもん。
誰にも、渡さない。
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