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無理、無理(幸輝)
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なに、あっくんの匂い。
気持ち悪い。目眩がする。
はるさんに抱き締められて、はるさんの匂いを嗅いでるとこんなに落ち着くのに
少し離れただけなのに、吐きそうだった。
「コウっ!」
「山崎、天野くん離して。」
先生なんてこと言うの?!
あっくんが触ってる皮膚が焼けるように痛いし
頭も割れそう...
やめて、離さないで!!
はるさんっ!!
「...ごめん、ちょっとだけ我慢してね。
ゆきちゃん。」
必死にしがみついても、発情期のΩの筋力なんか
αのあっくんに敵うわけもなくて、はるさんが力を抜くと同時にあっくんの方に体が寄っていく。
「や、無理無理!!
気持ち悪い!はるさんっ!
やっう...」
ベッタリと鼻につく香り、腕にへばりつく手の感触...
本格的に吐きそう...
「げほっげほっ
いや...吐きそっ
離し、て...!!!」
「コウ、落ち着いて。
俺だよ?」
わかってる、わかってる!!!
好きだよあっくん。
でもね、体が受け付けないの。
なんで、は僕が一番言いたい。
けどね。無理だよ。
体がはるさんじゃなきゃ、
無理っていってる...
「ぉえっ...
っく...」
「え?コウ?」
「っは、はっ...
も、嫌...」
もう嫌だ。なんで、離してくれないの。
はるさんも見てないで助けてよ。
苦しい。痛い。気持ち悪い。辛い。
死にたい。
「山崎。」
先生の声から寸分おかずに、ふわっと伸びるその腕。
この人腕きれいだなぁ。なんて。
包み込まれる。
さっきまでの、匂いが掻き消されて
気分がましになった。
「わかったでしょ。
離せ。」
とたん、捕まれていた腕も解放される。
「...コウ、ごめん。
落ち着いたらまた話そうか。」
――なでなで
「ひっ」
いつもは嬉しいはずの行動さえ
今の僕には恐怖でしかなかった。
必死にしがみついてると
耳元で「大丈夫だよー」って諭すように繰り返しながら
背中を擦ってくれる。
そのお陰もあってか
すっかり落ち着いた僕は、はるさんの腕の中で眠ってしまっていた。
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注意:篤哉はとってもいい人です。(本来なら)
海「ファンの前だけだよ。」
篤「お前が言うな!」
確かに、海音くんは言えないね(;´∀`)
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