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嘘(幸輝)
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――カランカラン
「いらっしゃいませー。何名様ですか?」
店員さんが、爽やかな笑顔で声を掛けてくる。
はるさんは僕の前に一歩出ると、店員さんに引けを取らない爽やかさで
「待ち合わせなんです。
もう着いていると思うんですけど…」
と、瞬間うっとりした顔になる店員さん(女の人)
そりゃ、そうなるよね。
はるさん何だかんだイケメンだもん。
…部類としては、だけど。
して、僕は1つ気づいた事がある。
今までは、誰よりも早くあっくんの存在に気づけた。
何故って?それは簡単。匂いがするから。
けれど、僕はさっぱり分からなかった。
それどころか、はるさんの匂いがキツいくらいに僕の嗅覚を支配していた。
「コウ。元気そうで良かった。」
声をかけられるまで、全く気づかなくて。
焦って、横にいたはるさんの服の裾をついつい掴む。
掴んでから、焦って離してあっくんの様子を見てみても
全く表情は変わらず。
綺麗なまでの笑顔だった。
…大学じゃ、あんなに取り乱してたのに。
「遥翔さんまで、着いてきて頂いてすみません。」
「いえ、ゆきちゃんが貴方のせいで
またおかしくなると大変ですし。」
「あぁ、先日は取り乱して失礼しました」
「ははっ、αの性ですよね。お察しします。」
なんだろう。
2人とも表向きは笑ってるんだけど…
怖いデス…
αの番の取り合いってやつ??
迫力が…半端ない…。
「あ、そうそう。
コウ、電話のとき言ってた『昼間の人』の話だけど」
そう。
その話を聞きに来たんだよ。僕は。
「コウになかなか言い出せなくてごめん。
あの人は俺の…
もう一人の番なんだ。」
…?
「どういうこと?」
素直に出てきた言葉だった。
頭じゃわかってる。けど。
納得出来るわけがない。
「ほら、MiRRORのアキラ。
あいつの知り合いなんだけど、偶然会って…
そこから親密になって…
なかなか言い出せなくてごめん。」
「その人は運命の番なの?」
それなら、納得できるかもしれない。
と、一縷の望みをかけたのに…
「違うよ。
ただ、お互い愛し合ってるだけ。」
しっかりと、目を見返してくるあっくん。
なに…なんで…?
「ごめん。
でも、良かったじゃん。運命の番に会えて
俺はもう無理なんだろ?」
そんなこと、やってみなきゃわからない!
「あっくん、手貸して。」
「ゆきちゃん、何するつもり?」
手を伸ばす。
いつも握っていたじゃないか。
この手はいつも、僕を優しく撫でてくれたじゃないか。
あっくんは、いつだって優しくて僕を大切に扱ってくれて
5年も一緒にいたじゃないか。
触れないわけが無い。
のに…
あっくんの手まで、あとほんの数センチ。
僕の手はそこまでしか動かない。
触ろうとすれば、手が熱い鍋に触れたときみたいに引っ込んでしまう。
「なん、で?」
「ほら、無理なんだろ。
俺にも 別の番がいるし、お互いそれでいいでしょ」
辞めてよ。そんなこと言わないで。
「あ、そうだ。
遥翔さん。番の解消はどうやってやるんですか?」
…やだ。
やだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだ!
「嫌だっ!」
――ぎゅうっ!
ほら、触れるじゃないか。
「ゆきちゃん!!何してるの!!
離して!!」
「う、ぇ…げほっげほっ!
うっ…っは、は、」
なんで…
吐きそうになんかなるの…
「ほら、僕にくっついて。
落ち着くまで。」
はるさんは、無理やり僕の頭を自らの胸に押し付けたけど
その手が優しくて。あったかくて。
それが、余計に辛くて。
「や、だっ!もう…死んでくる」
聞こえないように、言ったつもりだったのに
はるさんは、僕の頭を引き寄せた手で撫でながら
「はい、大丈夫だよ。僕がいるから。
落ち着いてーーー。」
と、囁くんだ。
「あ、そろそろ失礼します。
俺がいるとコウも安心出来ないだろうし… 」
やだ。
行かないで、あっくん。
「じゃあな。ばいばい」
やだ!!!!
や、だ…行かないで。
『触れなくても俺と一緒にいよう。』って
そう言ってよ。
今すぐ、さっきのは嘘でしたーって
今のこの状況は全部夢なんですーって
そう、言ってよ。
「あっ、く…い、かないで…」
勝手に泣けてくる。
はるさんは、僕が落ち着くまで何をするでも無く
きつく抱きしめていてくれた。
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改めまして
篤哉の話に出てきたMiRRORの紹介をします!
β マヒロこと岡本眞弥
眞「残念ながら、はじめましてではないんだよね笑
まぁ、以後お見知りおきを」
α レオこと皆川玲緒
玲「どーも。レオです。
まぁ、なんだろうね…色気担って言われてます
そんなのないと思うんだけどなぁ…」
※玲緒はメガネ男子です
Ω アキラこと名本彰
彰「どーも!アキラでーす!
んんー。レオの真似して言うと、
僕は、歌担当かな!
ダンスは転けないように気をつけてる!」
玲「いーよ、転けても。」
彰「…?痛いじゃん。」
玲(その困った顔が見たかった…かわいい…)
眞「彰、玲緒は困らせたかっただけだよ。」
彰「え?!そうなの?!」
玲「う゛…」
眞「あー、終わり終わり!!
sugeretと同時にMiRORRもよろしく!」
玲&彰「よろしくーー!」
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