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現実(幸輝)
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他にも番がいたっていつから?
5年も一緒にいたのに、その兆候みたいなものに全く気づかないなんて…
僕は どれだけ鈍いんだろう。
けど、僕はもうあっくんには触れない。
触っただけで、吐き気に襲われた。
いつもみたいに…
抱き合ったり、キスしたり、えっちしたり…
そんなことしたら、どうなるんだろう?
死にたくなる?それとも、死んじゃう?
本能じゃ わかってる。
きっと、あっくんを殴り飛ばしてでも
はるさんの所に行こうとするんだろうな。
けど、本能になんか従いたくない。
僕は、Ωに産まれてあっくんに出会えて
幸せで、楽しくて…
『Ωでよかった』って本気で思ってた。
その僕の幸せを奪い取って行く、この性が今は心底憎い。
どうしたら、あっくんの側に居られる?
どうしたら、あっくんと今までどおり…
「ゆきちゃん!!!」
え、なに。焦っちゃって。
はるさんが血相を変えて握っている僕の右手には
…ほう、ちょう?
「あ、はは…だめだよ。首切っちゃったら
洒落にならないでしょー?
しかも、包丁だよ?だめだめ。」
優しく僕の右手の指を剥がしながら
注意深く包丁をまな板に戻す。
「ゆきちゃん、不安定なのはわかってる。
けど、死なないで。お願いだから。」
そんなこと、ぜんぶ綺麗事でしょ?
「僕、だれにも、必要じゃない。」
「何言ってるの。」
優しく両肩を掴むはるさん。
これじゃあ、逃げられない。
俯くのが最後の抵抗。
この人はきっと、僕をきっちり見てくれているから。
「あっくん、僕 いらないって…」
「そうだね。」
「なっ!!!」
酷い!と言いつけてやろうと、
顔を上げると、案の定はるさんはこっちを見つめていて。
目が合うと、ふわっと笑う。
「忘れちゃえよ。」
それでいて、αらしい獣っぽい顔もする。
「僕が、ゆきちゃんを必要としてる。
だから もう僕の側にいてよ。」
それは、あっくんのセリフで…
あっくんの口から聞きたかったセリフで…
「い、やだ…」
あーもう、泣きそう。
はるさんは、困ったような顔で笑う。
これもまた切なくて綺麗なんだ。
僕の涙で、ぼやけて…
雑誌の一面みたいで…
「ゆきちゃん。僕と一緒に、住みせんか?」
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篤「かのーん」
海「なに?」
篤「今日って、なんの仕事…?」
海「はぁ?!!お前、仕事の内容くらい理解しとけ…
――コンコン
ったく、だれだよ…どうぞー」
眞「失礼します、MiRORRのマヒロです
今日は お願いします」
篤「おー。って、バカップルは?」
眞「あー、なんかアキラが体調悪いらしくて。」
篤「発情期か?」
海「大丈夫なの?」
眞「はい、大丈夫…」
玲&彰「しつれいしまーーす!」
海「あれ、アキラ。大丈夫なの?」
彰「…?何がですか?」
海音察する。
眞「あ、あれー?治ったのかなー?」
篤「なんだ、お前…」
篤哉くんよ、後輩に心配かけてるよ。
気づいてあげて。
遥「まだまだ、配慮が足りないね♡」
ここでも、はるさんは敵意むき出し。
喧嘩する猫状態です。
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