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FAIND(遥翔)
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――ピンポン
なんだ、こんな時間に。
ゆきちゃんなら鍵で入ってくるはずだし。
「どなたですか?」
自分が言ったかどうか、確認しようかとおもうくらい
相手からの返事がない。
気味が悪いな。
「あの!」
『コウは どうした。』
…あっくん、か。
「ゆきちゃんなら、怒って出て行きましたけど。」
『はっ』
なんで、今鼻で笑われたの?!!
『コウを本当に苦しめているのはお前なんじゃないか
ヤブ医者。』
はぁ?!
まず、そもそもまだ医者じゃないし!
『コウ。レイプされそうだったんだぞ。
必死で俺に助け求めて電話してきたんだぞ。
今もまだ震えが止まってない。』
…あ、そうだった。
なんでか、忘れていた。
ゆきちゃんのフェロモンは、今誰にでも効く状態で
いつ発情期が来るのかわからなくて
一人で外になんか出しちゃいけない。
それなのに…
なんで、ちゃんと引き止められなかったんだろう…
『じゃーな。コウは連れて帰るから。』
「待てっ!そんなことしたら…」
『拒絶反応、もうそんなに酷くないみたいだぞ。
すがりついてきたし。
発情しても、俺の側で安心してるみたいだし。』
あぁそうですかって、下がれるわけがない。
だってもうひとつあるだろう?
大きな問題が。
「もう一人の番はどうした。」
『どうもしない。』
…もしかして、もしかするかもしれない。
そうか、だからいつも悲しそうに突き放すのか
僕は、悟った。
始めからこいつにゆきちゃん以外の番なんか
誰一人としていないんだってこと。
今のその声で、声からの雰囲気で、
顔は見えずとも、状況は見えぬとも
わかったよ。
『じゃ、それだけだから。』
それから、どれだけ声をかけても返事なんかなかった。
追いかけても、もうどこにもその姿はなかった。
あぁ、終わった。
終わってしまった。
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篤哉くんの後ろに居るだろう、幸輝は
きっと…
「あっくん、やっぱりかっこいーーー♡」
でしょう。
私も言いたい。篤哉くんイケメン♡
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