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優先順位(篤哉)
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――ヴーッヴーッヴーッ
止まないなぁ…そりゃそうか。
仕事放ってきたし…
コウをベットに寝かせてから
リビングに来て着信履歴を見る。
うはー、まじかよ…不在着信50件とか
こりゃ怒られるだけで済むかなぁ…
仕事なくなると困るんだけどなぁ…
会見とかかなぁ…
それもやだなぁ…
まぁ、仕方ない。
割りきってケータイの電源を切る。
ベットに行くと、久しぶりのコウの姿に
なんでか泣きそうになる。
そんなに参ってたか?
まぁ、凛さんにも海音にも
『元気だせ』って言われる程度には参ってたかな?
コウを起こさないように、ゆっくりベットに入る。
何をしようってわけじゃなくて
ただ コウの体温を感じたくて。
抱きしめる。
…あったかい。
俺の一番大事な人。一番大事な宝物。
前髪をどかせると、比較的かっこいい顔が出てくる。
寝てる時は王子様みたいなのに、
起きたら急に可愛くなる。
「コウ。」
寝てるんだから、返事なんか返ってこないって分かってても呼びたくなってしまう。
なのに…
コウは眉間に皺を寄せて
その後、笑う。
久しぶりに見たコウの笑顔。
ずっと、満たされてない気がしたのは
この笑顔を見ていなかったから…か。
「んふふ、あっくん…」
…呼んでくれた。
「コウ。ごめんね。
もう嘘つかない。手放したりしない。
俺と一緒に居られる方法見つけような。」
絶対に、諦めない。
コウの幸せは俺と居ることだって
胸を張れるように、そんな人間になるよ。
だから、あとちょっとだけ。
あとちょっとだけ、待っててね。
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【篤哉の本当のキモチ】
コウ…。本当は無理なんだよね?
無理してるんだよね…。
……ははは、俺…
やっぱり、参ってるかな…。
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