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殺す言葉。(篤哉)
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「お前、それがどういうことかわかっているのか。」
「わかってます。」
医者の話を無視して、コウにもしも何かあったら
全て、俺のせいになるということだ。
そうじゃなくても、周りは『ほれ見たことか』と
嗤うんだろう。
それこそ、Ωの人権を謳う存在である俺が
そういう事になってしまえば
俺だけじゃなくて、海音の居場所さえも無くしてしまう。
奪ってしまう。
その覚悟があるのか、ということだ。
でもね、社長。マネージャー。
「俺、あいつが居たから頑張ってこれたんです。
海音と出逢って、あーゆー奴だから
正直、『やってられっか』って
『もう辞めてやろう』って、何回も思った。」
はは、初めて言うことだけどさ
そんなに悲しそうな顔しないでよ。
マネージャー。社長。
「けど、高校のとき。
あいつ、応援してくれて。
『あぁ、応援してもらってんのに辞められないな。』
って、頑張らさてくれた。
あの時、辞めないでやって来て
本当に良かったと今は思ってる。
全部、あいつのおかげなんだ。」
「でもな、篤哉。」
初めて聞くような、優しい声音で社長は
俺に諭すように、その話をしてくれた。
「仕事のこととか、色々なこと抜きで考えた話だろう。
その子の体も考えてみろ。
それは、お前のわがままじゃないか?
相手の子は、今まで通り笑って暮らせるか?
その思いは、医者を納得させられるか?」
それは…。
「あいつは…俺に付いて来てくれます。
絶対に。」
「そうじゃない、そうじゃないぞ。」
じゃあ、なんだって言うんだ。
「…一緒にいることは反対しない。
けど、それで今のお前らが幸せでも
未来で 相手の子が苦しんだりしたりしないか?」
コウから言われるのと、
また違う第三者から言われるのとでは訳が違う。
…俺は、一緒にいたい。
コウも、俺と一緒にいたいと言ってくれた。
でもそれが、本当に幸せなのか
わからなくなった。
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【その頃 海音は…】
篤哉、大丈夫かな…。
あいつ 番を大事にしすぎなんだよ。
馬鹿…。
更新滞ってすみませんでした!
リアルが少々バタバタしているので
また滞ってしまうかもしれません、すみません!
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