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おかしいのはわかってた(遥翔)
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大学にいる時から、おかしいと思ってたんだ。
どこからか 感じるゆきちゃんのフェロモン。
彼の発情期はまだ先の予定だから、って
気のせいにしてた。
おかしい、と思って見返してみれば
疑うべきところなんか山のようにあって…。
見落とした自分は、
やっぱりゆきちゃんが自分の物になりそうだからって
浮かれていたんだろう。
僕が、しっかりしていれば。
こんなことには、ならなかったはずだ。
「山崎!!!コウは?!
大丈夫なのか??!!!」
「大丈夫なら、救急車で運ばれたりしない」
「そういうことじゃない!!
命に関わるかどうかを聞いてるんだ!」
遊が怒鳴ってくる。
ココ病院だぞ。わかってんのか。
年下の癖に、敬語も使わないし。
生意気なやつだな。
思うことはたくさんあった。
でも、言い返すことなんかできなかった。
「…大丈夫なら、救急車を呼んだりしない。」
僕は、もうすぐ卒業して
研修だろうが医者として働き出す身だ。
ある程度のことなら、自分で判断して処置できる。
けど、帰ってきたときのゆきちゃんは…
病院の機器だったり、薬だったり
ベテランの医者じゃなきゃ対処できない、と思った。
つまり、それが何を意味するか…。
「お、おい…コウ…死んだりしねーよな。」
なんとも言えないよ。
それは僕が一番言いたいよ。
「なんとか言えよ…!山崎っっっ!!!!」
もしも、手遅れだったら?
もしも、このまま…
「このヤブ医者が。」
そこに立っていたのは、僕が一番会いたくない人。
ゆきちゃんを奪ってゆく人。
「間崎篤哉…」
世間では、アイドルと騒がれる彼が
その凄まじいオーラを纏ったまま、こちらを睨んできていた。
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お久しぶりの更新です!
ここからクライマックスです(*^^*)
ラストまでもう少しお付き合いください
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