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見つけた(幸輝)
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――パタン
「ゆきちゃん、今回のこと ちゃんと話聞かせて?」
家につくやいなや、はるは心配そうな顔で僕の頭を撫でてくる。
「うん、ちゃんと…話すよ。
でも、その前に…どうしても言わなくちゃいけないことがあるから」
とりあえず、とリビングに向かう。
玄関で立って話すようなことじゃないしね…
ソファに2人並んで座ろうか、と思ってやめた。
ちゃんと、向き合って話したい。
だから、はるが座ったソファの真向かいのカーペットに腰を下ろす。
「な、なに?!
改まった話なの?!じゃ、僕も床座るよ!」
慌てて、カーペットに座り直すはる。
…僕が言いたいことはひとつ。
『好き』ってこと。
「ゆきちゃん、話してくれる?」
緊張して、なかなか話し出せない。
拒絶されないのは知っていても やっぱり身構えてしまうものだ。
「まず、心配かけてごめんなさい。
思ってたより発情期が早く来てビックリしちゃって…
どうしても、本能に全て任せちゃうのが嫌で…」
「それで、薬をあんなに?
そんなに 僕が嫌なら言ってくれれば良かったのに…」
「違うっ!」
急に僕が声を大きくあげたから、驚いたみたいで、
一瞬 肩がビクッと上がった。
「違くて…。
発情して、本能のまま…運命だからって
そんな言い訳みたいな形ではると付き合っていくのがもう嫌だったの。」
はるが 息を呑むのがわかる。
やっと、意味を理解してくれたみたいだ。
「はる、僕ね。
はるのこと、好きだよ。」
やっと…
やっと…
言えた。
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