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最後のフィナーレが終わり、お好み焼きのトレイとかを片付ける。
座っていた階段から腰を上げまた来た暗い参道を帰っていると出口の方に人影が見えた。
ここら辺の人かと思い気に留めなかったが、その影は神社の方に向かってきた。
近くまで来ると着ているのがどこかの高校の制服だというのが分かった。
「……、やぁ元気そうだね?」
その男子高校生が目の前になった時、彼は唐突に私達に話しかけてきた。
「……え?」
「あれ、憶えてない?君昔ここに来てた子でしょ?」
彼が言っていることが分からず、みちの方をを振り返ったがみちも訝しげな顔をしていた。
「人違いじゃないかな…」
「えー?…まぁ、君こんな小さかったし忘れちゃったのか…」
そう言って高校生は自分の腰当たりで手を振った。
なんだろう…
嘘をつくにも、明らかにおかしい。普通逆なんじゃないのか…
だって私がそのくらいだとしたら彼はもっと小さかったというわけで、それならばそんな風に身長を表現するのはおかしくて…
高校生の顔を見ても私と同い年には見えなかった。
「悪いけど、本当に人違いだよ。少なくとも私がそのくらいの時君はまだ生まれてないだろ」
「…そっか〜!君は確かに、大人になったんだね。昔は俺が神様って言ったら素直に信じてくれたのに。
ねぇ、どうして自分が後4年で死ぬって分かったの?」
「それは…」
「なんてこと言うんだよ、クソガキ!」
みちが後ろで叫んだが、私は記憶を遡っていた。
私は子供の時から自分が何歳まで生きられるのか知っていた。
だから病院にも定期的に通っていた。
だけど、今となってはどっちが先だったのだろう…
卵が先か、鶏が先か…。
「君はね、昔ここで俺に聞いたんだよ。『何歳まで生きられるのか知りたい』って」
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