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明日になれば…、そう昨日の自分は勝手に信じられたけど、今日になったとしても事態が明るくなるという保証はどこにもないのだ。
眼が覚めると、みちはもう隣にはいなかった。
時計の針は7時を指していていつもの起きる時間だった。
慌てて起き上がって、パジャマのままダイニングへ行くと、みちがいた。
ただいつもはご飯を作っているけど、今日は椅子に座ったまま庭を眺めていた。
それでも君が居てくれただけでよかった。
「おはよう」
いつものように声を掛けると、ゆっくりとこちらを見た。
その眼はやっぱり、少し腫れていた。
「ごめん……ご飯まだ作ってなくて」
「いいよ。今日は私が作ろっか?」
「………………いい?」
不安そうな声だった。
「いいよ。何食べたい?」
「………なんでも」
「妊婦さんが食べたいものは分からないよ」
あ、口が尖った。
「ご飯とみそしると納豆と、しゃけ焼いたのと、あと…」
適当にいうみちの言葉を聞きながら冷蔵庫を開け、食材を取り出す。
材料が全て並びきったので、適当ではなく、何を作るのかは決めていたらしい。
「ねぇ、」
「何?」
取り敢えず味噌汁から作ろうかとネギを切ろうとすると後ろから硬い声がした。
「着替えてからにして」
今朝の旦那さんは不機嫌らしい。
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