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「引く」
「だめだ!」
「でも神様が大丈夫だって言ってるよ」
嫌味か…
「それは…そうだけど今引かなくてもまた今度でいいだろう」
「子供が生まれたらそれこそ弓を引くどころじゃないんじゃないの?」
「そうだけど…私は嫌だ」
光彦のことは信じられる。だけどそれでも怖い。
「大丈夫だって、俺がついてるし」
「光彦…だめ。それに矢だって持ってきてないだろう」
「俺の貸すよ。矢尺もいっしょぐらいだろ」
「どうも」
「だめだ。絶対引かせない」
「うるさいな!!俺だって大人なんだ!自分のことは自分で決める!」
鋭利な声が道場に響き渡る。
なんでそんな、今引くことにこだわるんだ…
「まあまあ落ち着きなよ二人共。お互い譲る気はないんだな。…じゃあ俺から提案だけど、俺の経験からも旦那さんあんたが弓を引くということには問題はない。もし何かあったとしても俺がなんとかできる。だから少しでも何かあったら俺に言うこと…それから、分かったか?お前の今の不安は彼が思っていることと同じだよ」
「え?」
「怖いだろ?俺が神だってわかってても、みちくんもそのぐらい怖いんだよ。俺にお前を任せるってのは」
あ…
「自分のことは預けられても、自分の家族は預けられないって…それは信用じゃない、ただの投げやりだ…」
まさか…
「どうする?俺のこと、しんじれるか?」
「信じるよ…」
「みち?」
「もし、俺が無事にこの子を産めたらお前のことを信じてやる。信じられる。だけど、もしなにかあったらお前のこと、殺してやる。」
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