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葵
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今日は先生は会議で遅くなるとか言っていたから、島田の誘いにのって二人で珍しく居酒屋に来ていた。居酒屋というにはちょっもおしゃれな感じもする。おっさんよりもお姉さん方が多い、ダイニングバーっぽい感じのお店。
彗さんに最近教えてもらったのだという。彗さんの教えてくれるお店に間違いはない。料理もお酒も美味しくて、思いの外飲みすぎてしまった。相変わらず、ザルの島田はけろっとしてるけど。
「はー、早く先生に会いたい」
「なにそれ、僕がいるじゃない」
「島田は島田。それに島田じゃなー」
「なんだよぅ。その不満そうな声。むかつくなー」
微酔いで夜道をふらふら歩きながら、気が置けない友人と会話するのは楽しい。先生のことは恋しいけれど、島田と飲み歩くというのも大学生活を謳歌している感じがして嫌いじゃなかった。
「そうだ葵くん、今日が何の日だったか知ってる?」
「今日......5月23日?なんだろ」
「ふふふ、キスの日らしいよ」
また島田がよからぬことを考えているのは、顔を見れば一目瞭然だった。
「いやだ」
「まだなにも言ってないって」
「どうせキスの日にあやかってチューしようとか言い出すんだろ」
「さっすが僕の葵くん!ね、いいじゃん減るもんじゃないしさぁ」
「なにかが減る気がするからいやだ」
「なにかって......え、エッチしちゃう?そしたら精子が減っちゃ......あだっ!なにも殴らなくてもいいじゃんー。暴力はんたーい」
「セクハラ反対だ、ばか」
「うっわ、葵くんの『ばか』ってなんかエロい」
「意味わかんない、もう、酔ってんの?」
「酔ってるのは葵くんでしょ?ほら」
「あっ、やんっ!」
いきなり後ろから抱きつかれて、脇から腕を差し入れられて胸を揉まれた。同じくらいの体格、むしろ島田の方が細いくらいだからいつもなら振り切れそうなのに、血流が良くなってるせいか敏感になっている乳首が布に擦れる感覚で、一気に足に力が入らなくなってしまった。
「ふふ、隙あり!」
「えっ、わぁ!」
そのまま後ろに引き寄せられたかと思うとガードレールにぶつかって、危うく背中から後ろに倒れそうになったところをいつの間にか前にいた島田に支えられて、その勢いで唇と唇がぶつかった。
「ん......っ!」
島田にこんな俊敏な動きができることに驚いた。いや、俺が酔っていたのが悪いのか。それにしてもこれは事故だ。ただ口と口がぶつかっただけだ。ガンとして口なんか開いてやるもんか。
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