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不安
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「智哉ー!起きなさーい!もう朝よ〜」
母さんの声が聞こえた。
ぼんやりと意識が浮上してきて、目を開く。
「…」
起き上がり、時計に目をやって時間を確認すると、まだ家を出るまでには余裕があった。
昨日、兄ちゃんにバイブを入れられた後の記憶がほとんどない。でも、体は綺麗になって、服としっかりと着ているから、きっと兄ちゃんがしてくれたのだろう。
後でお礼を言わなくちゃな。
「昨日はありがとう、またしてほしい」って…変態だな、おれ。
そう思って、きゅん♡とうずく後孔が昨日の行為の激しさを覚えているような気がした。
着替えてリビングに向かった。
「おはよう」
料理を出してくれている母さんに声をかける。
「おはよう、昨日はごめんね。智哉が起きてる時間に帰れなくって」
「ん、全然。何時に帰ってきたの?」
「朝方よ、…何か困ったことはなかった?」
「うん」
「まあ亮もいたものね〜よかったわ」
兄ちゃんの名前を出されて、ドキリと心臓が跳ねる。
「…兄ちゃんは?」
「今日は用事があるって言って、早く出て行ったわよ」
「そっか」
「珍しいわよね。智哉と出ないなんて」
昨日ので迷惑かけたかな、と少し不安になった。
そのまま母さんに言葉を返せず、食卓につく。
「いただきます」
兄ちゃんが嫌になるようなこと…迷惑になること…。
なんだろう。俺がすぐに気を失った(と思われる)から?…もしかして、バイブ入れられた後、兄ちゃんのこと何も気持ちよくしないで、俺……。最低じゃん。
男でしかも血の繋がってるっていう立場の相手に、せっかく触ってもらえてるのに。「もうやらない」って言われたら、どうしよう。どうにか、どうにかしなきゃ。
ぐるぐると考えながら、ご飯をかき込むようにして食べ終えて、学校へと向かった。
いつもよりも遅い時間に学校に着いたが、朝のホームルーム活動にはぎりぎり間に合った。
「今日は放課後職員会議が入ったので、部活動は全て休みです!授業が終わり次第、速やかに帰宅するようにね」
出欠を取った後、担任が告げる。
クラスがざわめき、喜びや落胆の声が聞こえた。
サッカー自体はやりたいが、今の自分の気持ちのままでは集中できないと思っていたから、ありがたく自主練せずに帰ろう。
そう思いながら、授業開始のチャイムが鳴るのを待った。
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