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レンアイ・ハイウェイ
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「ねええりちゃ..」
もっと話したい、と足を踏み出した瞬間
50歳あるある、何もない所で躓くを発動してしまい
會下は、あっ、と声をあげながら蹌踉た。
その瞬間さっと上江の腕が伸びて、腰を抱くように支えられ難を逃れられた。
「ちゃんと前見て歩いてください」
顔が近付いてふわ、と煙草の香りに包まれ
會下は思わず彼の顔を凝視してしまった。
「う..うん、ごめん」
「ったく、あぶねえな...」
ため息と共に呟かれ、するりと腕は離れてまた彼は歩き出す。
いつもはカリカリと後ろで詰りながらついて来るのに
今の気怠げな後ろ姿になぜかきゅんと胸を刺されてしまって飛び上がりたいような、もぉ、としゃがみ込みたいような不思議な心持ちだった。
「ちょっと待って何今のめっちゃ女子高生の気持ち?になった?」
「はい?」
振り返った彼の顔にドキドキが止まらない。
恥ずかしくて思わず目を逸らしてしまう。
「あんれええなにこれえ!嘘でしょおお」
「恥ずかしいから大きい声出さないでくださいって!」
天下の會下詠慈が、まさかきゅん殺しにされそうな日がくるとは。
うーん、これは色々大変かもしれない。
覆ってしまう。
今までのは、恋じゃなかったのかも、だなんて
簡単に積み上げてきたものを崩してしまえることに愉快ささえ感じながらも
彼の背中を追いかけるのであった。
fin
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