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帰宅
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無事、2週間のうちに取れた免許。・・まあ筆記試験帰ってから受けなきゃならないけど。とりあえず終わった・・・・!!意外と疲れたな・・2週間も友達と過ごしたのは初めてだったけど、他人同士が同じ空間にいるっていうのは、なかなか疲れるもんだ。
思い荷物をガラガラと引っ張りながら、
すごい久々に見える自分のアパートのドアに鍵を差し込む。
ガチャ
・・うわ、むわっとする。そりゃそうだ真夏だもの。
キャリーバックは玄関に放置しておいて、靴を投げ捨てて部屋に上がり込む。
とりあえず窓を開けて、枕のないベッドに倒れ込んだ。
あー。家だ・・・・。やっぱり家の布団が一番だよなあ-・・・
もうすぐ夕方、だけど。猫、迎えにいかなきゃ。猫・・・・・、30分だけ寝たら・・行くか。
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良かったきっかり30分。飯軽くつくって、風呂にも入ろう。さっぱりしたら・・・・そうだ猫迎えにいかなきゃだった。いつの間にか着いた叔父さんの家はなんか前来た時より広くなったような気がする。キョロキョロ猫の姿を探すと、隅の方で丸まってる小さい背中を発見した。
「猫。おい、猫。迎えきたぞ。一緒に帰ろ・・・・え?」
力なく振り返った姿はガリガリにやせ細っていて、今にも死んでしまいそうなくらいに弱っていた。
「おい!!叔父さん・・コイツに一体・・なにしたんだよ・・?!」
ふわっと包み込むと、ほとんど体重を感じられない。くそ、こんなことになるなら実家に預ければ良かった・・!!!
「正嘉くんが魚をあげろっていったんじゃないか。」
「・・魚?」
「魚をあげたら、こんなにみるみる内に衰弱していってしまったんだ。僕は悪くないだろう?」
「な、ふざけんな!!魚食べてこんなんなるわけ・・」
「自分で言ったことだろう。僕のせいにするつもりかい?」
頭が真っ白になる自分の目の前にいた叔父さんの顔が、どんどん歪んでいく。
「正嘉くん・・・?だから可愛い子を預ける時は気を付けてって言ったじゃない。」
歪んだ叔父さんの顔がいつかの電車で会ったガテン系のお兄さんへと変形した。
「そん・・あ、え、俺のせい・・?待ってよ・・。俺がなにしたって・・」
視界がぐるぐる回る。なにこれ気持ち悪い。あまりの揺れに立っていられない。あ・・やばい倒れる・・・・!!!
ドタン!
・・・・痛い。
・・落ちた・・ベッドから・・?
うわ?!落ちた!!!夢?!夢か?!
顔にかかる朝日に気づかないフリして時計を確認すると、朝7時の数字を短い針が指してる。
・・・・あー!!!!!やらかした。窓開けたまんま寝ちゃった。
って違う違うそうじゃない。
目尻に浮かんでいた涙を拭う。・・怖い夢だった。迎えにいかなきゃ・・!!って思いすぎたのか、2週間置いてきぼりにしてしまった罪悪感かアイツ魚食べ過ぎじゃね?って普段から気にしてた懸念からみた夢なのか・・若干まだ動悸が激しい。
携帯を確認すると、表示された一件の着信は叔父さんからで。
深いため息を吐いて、携帯を耳に押し当てて、今から行くということを伝えながら、あちこちに散らばった靴を履くのだった。
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