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成功
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そっから1週間くらいたって苦行に耐えた猫の顔まわりは随分とシャープになってきた。・・・・うんうん、やれば出来る猫だ。
「もうほとんど戻ったな。」
「!!」
そう言うと嬉しそうに耳を反らせた。細まる目を見ながら喉のあたりをくすぐるとゴロゴロ喉を鳴らす。
「・・もう、おこらない?」
「・・・・そんなに俺怒ってたか?」
猫はコクンと頷いた。
「そっか・・なんかごめんな。」
わしわし髪の毛を混ぜると うお! とか言って笑いながら頭に手を伸ばして俺の手を止めるように掴んだ。・・小さい子どもみたいだな。
「よし、そろそろ寝るか」
「うん」
てけてけ後ろをついてきた猫は俺のあとに続いて、いつもならするっと布団に潜ってくるのに今日はするんて入った後に仰向けに転がってた俺の体によじ登ってきた。・・・・なんだなんだ?!
「おい・・・・なによじ登ってんだよ。俺はキャットタワーじゃないぞ。」
胸に頭をすりすりとこすりつけてくる猫。
「さすがにそこで寝られると呼吸困難になりそう・・。」
そう言うとそわそわしながら顔を上げた猫は、擦りつけたからかしらないけど顔全体が赤く染まってる。おま・・・・、そんな力強く擦りつけなくても・・・・。
「あ、・・の」
「んー?」
「お」
「お?」
「おやす、み」
「おい、おやすみする前に降りろ。しぬ。」
「おやすみ・・、」
「俺の話聞いてる?!」
なんだコイツ。窒息死させる気か。実は野菜ばっか食わせたこと根にもってんの?!
でも、さっきからおやすみおやすみ言うわりには眠たそうな顔してないし。更に赤くなっていく顔。ビョーキ?
「おま・・・・」
熱あるのか?って聞こうとしたら
「おやすみ・・・・・・・ま、・・・ま・・
・・・・・ま、さよし」
最後だけぼそっと早口で言ってから横に転がってばふっと布団を頭までかぶった。
・・・・コイツ・・・・
なかなか可愛いことしてくる。
でも、ここまで照れるのが少しおもしろくてちょっと笑ってしまう。
布団の上から猫の頭をぐりぐり撫でると中から うー と恥ずかしそうにうめく声が聞こえた。
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