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わちゃわちゃ言い合ってるうちにぺしゃんこに潰れてたみことがようやく復活した。
「?!」
突然の光景にバッバッと周りを見回す。・・・分かる、分かるぞその気持ち。俺も全く分かってない今の状況。
「だれ・・・?!」
四つん這いになって、前に体重をかけた威嚇モード。毛、逆立ってる・・・・が、レンくんの姿を見つけた瞬間、するすると緊迫したみことの空気が消えた。
「れ・・・・」
「おひさしぶりです。」
にっこり笑うレンくん。・・・・知り合い?
「おいおい、待て。それは後でやれ。・・・・そうだな、まず自己紹介でもすっか。
俺は橘 天十郎(たちばな てんじゅうろう)。」
扇子で優雅に扇ぎながら答えるその姿を見ると、とても俺の貧相な部屋だとは思えない。立派な豪邸で話し合ってる気分だ。
つまり、・・・・オーラがでてる。何かこう・・・・橙色のオーラ。
「おい、橙色って何だよ、どうせなら黄金のオーラとか言えっつの。」
・・・・どうやら口に出してたみたい。
「ああ、すんません。で?」
「で?って・・・・。ハァ・・。あーと、趣味は力仕事。特技は拳銃の整備。」
「・・・・拳銃・・?」
「ああ、主にコレのな。」
スッと ゆか・・、着物の合わせ目に手を入れたと思ったら、次に出てきた手には拳銃が握られていた。
ガタッと後ろに後ずさる。
「そ、それ本物・・、すか?」
「そうだって。」
ほら、とこっちに放り投げられた鉛の塊。は、、、、、へ?!??!
「うおおおおおおおお!!!ちょ!!!ちょっと!!!!何投げてんすか!!!」
「はは、暴発しなくて良かったな。」
「はあああああああああああ?!暴発の可能性あったのかよ!!おい、ちょっと止めて。これなんか重いし。めっちゃ重いし!!本物みたいな重さだし!!!」
「本物だからな。・・なあ、怖いだろ?」
「めっっちゃくちゃ怖いけど?!なめないで下さいよ俺平凡な大学生なんですよ?!
これ、返すんで、ちょ、ていうか、ここ日本なんで!!!!」
慌てて、グリップの部分を両手で掴んで橘さんに返そうとするけど、なぜか受け取らない。はああああ?!もうなんなの!・・・・俺、泣きそう。
「あの、これもうほんと・・いらないんで・・。受け取って下さいよ。」
「・・・・この拳銃、俺に返すなら、そこの猫も一緒に寄越してもらうぞ。」
「は?」
「だーからな?その拳銃と、そこの猫ちゃん。セット。」
「・・・・何でそうなるんですか。」
俺は無意識にスッと差し出していた手を引いていたらしかった。
「そいつと一緒にいるってことは、さっきの正嘉の恐怖。常に抱えてるのと同じコトなんだよ。だから、拳銃返したいなら、お前にその恐怖は耐えられない。だから猫ちゃん、俺様が預かったるから大人しく寄越せ。」
さっきまでとは打って変わって冷めた表情のまま橘さんはそう言った。
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