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たどり着く先は
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「燐月ー」
「はい、なんでしょうか」
「視線が痛いのですが…」
部屋から出て10分も経過してない程の時間で燐月と手を繋いでいる俺っちを見ているよく知らない人達にジロジロと見られていることに嫌気がさした俺っちは燐月に問いかけてみた。
「あれは、全てゴミだと思えばいいのです。人だと思うから視線が痛いんですよ。そもそも、もう出会うことの無い輩を考えていること自体が時間の無駄です」
「へぇ...さいでっか」
燐月が腕に付けてある時計を見て少々小走りに歩くのでそれに引っ張られる俺っちは転けそうになる。
リアル的になんというかこれは本当にゲームの中なのだろうかと渋々考え込んでしまう。
それを他所に燐月はそんなものどうでもいいような顔でたんたんと歩いているので『他人に冷たすぎでは?』と心の中で思ってしまう程。
まぁヤクザだから相手にいちいち好奇心を持たれても厄介だし、話の通じない宇宙人と会話するよりはマシなのかもしれないなとどうでもいいようなことを考え始める。
「ねぇねぇ燐月さんやーい、どこに行くぐらい教えてよー」
「隠れるのが便利な所に密売人がいる所を徹底的に調べあげます。もちろん『隅々まで』。ですがこうも広いとめんどうですね」
「なぜ、俺っちも連れてきた」
「哉さんが『行きたい』と仰ったからですよ」
「そんな話聞いたら誰でも行きたくないよー」
「家にいても外にいても同じでしょう」
「むーー!」
「それに今では荒れていますし、部屋に閉じこもっても暇なだけなら私とこうしてレッツパーリーをしましょう」
「えっ!ここでレッツパーリーするの?変な人とか思われない!?」
「手を繋いでいる時点で変な恋人だと思われているのではないでしょうか」
「いやいや、恋人主張しなくていいから!犬と主人だから」
「私が犬ですか…それもいいでしょう。哉さんに関わる輩を全て抹消出来るのですから」
「なんか怖い事言ってない?抹消?地球でも壊す気?」
「はい、そろそろ着くので長話はここまでにしましょう。その話はまたの機会に」
「話を逸らした!!!!」
燐月が足を止めた先は……
『生徒会室』
であった。
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