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担当事件1 潜入編
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「ん…」
次に俺が目を覚ましたのは、22時になろうかという頃。
「起きたか。ちょうどよかった」
「家賃…どうしましょうか」
「夜通し探したとしてだ。明日の朝まではかかる。俺たちが生き延びるためにはあと7時間分の家賃がいると思う」
つまりそれは、700gの何かを用意しなければならないということ。
…どこからそんなもの出せるんだ。
突然恐怖が膨らんできた。
「さっき出した尿で2時間分はあった。コーヒー飲みまくってたおかげだな」
…確かに、華宮警視はこれでもかってくらいコーヒー飲んでた気がする。
「あと500gだ。どうにかして捻り出さなきゃなんねえ」
人体から500g。そんなに出せるだろうか。
円城寺は、確か、22時まで生き延びるのに指をかなり失っていた。
自作自演でも、それは現実的な数字だ。
身を削るとしたら、まず俺だろう。
「そこでだ。身を削る前に出せるもんがある。お前ならなんとなくわかるだろ」
…ここで察せる俺本当に嫌。
「…はい」
「やるしかねえんだ。全部出したらそれなりになるはずだ。時間稼ぎにしては十分だと思う。やれるな?」
「はい」
…ここで拒否の選択肢、俺にあるわけ無い。
命と羞恥心、天秤にかけて
羞恥心とるやつどこにいる?
命の方が大事だろ。
「これ飲め。1錠だぞ」
そう言われて瓶の中身の錠剤を口に入れる。
…ラムネみたいな味。水も無いから喉に張り付いて飲みにくいが、なんとか飲み込んだ。
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