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「全て、俺の仮説だから、おかしいと思ったら言って欲しい。でも俺は、この状況こそおかしいと思うんだ」
瑠夏の言う通り、示し合わせたかのように犯人が捕まった。
初歩的なミスから綻びが出るというのは、連続殺人犯にはよくあることだ。
でも、今回のシングルルーム事件の犯人は
そういうやつだろうか?
「俺、もう1つ、思い出したことがあるんだ」
「なんだよ」
・・・
「あの人が自殺したってわかったのって、篠崎グループが提出した証拠映像からだよね…?現場には死体どころか血痕も残ってなかった。でも映像があったから、証拠十分で自殺扱いになって、彼はこの世の中から消えた」
俺の頭の中で、恐ろしい仮説が浮かび上がる。
まさか。
そんなはずは。
でも。
「…篠崎孝と、相田裕司が、犯人じゃないとしたら…?まだ、シングルルーム事件の真犯人が、捕まっていないとしたら…?」
「瑠夏…まさか、でもそれは…!」
「俺も、ありえないと思った。でも、考えたらつじつまが合う!」
瑠夏の言う通りだ。
警察がいくら調べても、1つも証拠が出てこない。
12年前から、たった1つも、警察は掴めていない。
これだけ警察の捜査を掻い潜るのは至難の技だ。
それを、やってのけられる人物が、ただ1人、いる。
「冬…もし、もしこの仮説が正しいとしたら、どうなるんだろう?」
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