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杏拓海
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「なぁ昨日はどうしたん?午前の授業ほぼサボるとか珍しくない?」
俺は結局二限と三限目まで生徒会長様のお話に付き合わされた。
で、ここまでサボったなら四限もと思って屋上で爆睡してたって訳だ。
「おー、昨日は大変だったわ」
「ふーん…。まぁ、もっかい昨日見たいな事があったらさすがに怒られるし、気ぃつけときや」
「ん。」
昨日みてぇなことが二度もあってたまるかよ…!!
俺は昨日の記憶を振り払うようにぎゅっと目を閉じてブンブンと首を振ると、いつも通り弘と一緒に教室へ入る。
ドアを開けるなり俺たちの目の前にトタトタと歩み寄る小さいのは勢い余って俺の胸…というよりは腹に突撃してきた。
「おっとと……、おはよっ、二人とも☆」
猫撫で声で可愛くウインク付きの挨拶までしてくれるこいつは杏拓海(あん たくみ)。
あぁ、男な。(笑)
その天使みてぇなルックスからクラスメートは観んな「たっくん」とか、「みーちゃん」って可愛らしい愛称で呼んでいる。
まぁ、「自分の可愛いポイント」をカンペキに把握してるタイプの奴だな。
本性はただの毒舌野郎なんだけど。(笑)
そしてその本性を見せてるのは俺達の仲良いメンバーだけだから、ほとんどの生徒はみーちゃんを「天使」だの「女神」だの言って崇めてる。
「おはよー、みーちゃん!今日も可愛ぇな~♡」
「えへへっ、そんな言われたら恥ずかしいってばぁ!」
とか言って自分の頬を抑えているが、弘がみーちゃんの頭を撫でようとすると素早くその手をはたく。
「おはよ、」
「圭哉、今日は大丈夫?昨日授業に来なかったから心配だったんだよ?」
俺の額に手を当てるために頑張って背伸びをしてくれてる姿はマジで可愛い。(全て計算された仕草だが。)
よくよく考えると、俺の回りって腹黒い奴しかいないよな!?
正確に言えば、「腹黒い」というよりは「裏表が激しい」んだけどよ。
俺もこいつらに染まらないようにしねぇとな…。
「もう大丈夫だ。心配かけて悪かったよ」
「そっかぁ、それなら良かった☆
…………別に、誰もお前の心配なんてしてねぇよ。僕が心配してるのは圭哉に見せてもらう宿題だけだから。」
「…あ、あはは。そうか。」
俺だって怖い先生の出す宿題はちゃんとしてきてるから、それをいつもみーちゃんに見せてあげてる。その代わりに俺は週一でジュースを奢ってもらうっていう契約をしてる訳だ。
一種のツンデレってやつなのかもな(笑)
良い言い方をすれば、サバサバしてるって感じだし。
「でも、みーちゃんがそこまで心配してくれてるんだったら、今日は頑張るな。」
「チッ」
おおぉいおい、今のどこに舌打ちする原因があったんだよ!?
俺の中で最大限に当たり障りのないように言ったんだけどな…
「はあぁ♡みーちゃんのツンはほんま可愛ぇわ。
心を撃ち抜かれるよな!そんでから興奮する♡」
弘の言ってる事は意味不明だからスルーしておくとして、俺達はそれぞれ自分の席について用意をし始めた。
杏 拓海(あん たくみ)
身長160/栗色の髪の毛でふわっとしている/目が大きい/クラスの「天使」/肌が白くてスベスベ/背も低く華奢に見られがちだが、よく友人を殴る/実は自分の体型が好きではない/氷鉋詠とは違ったタイプの女顔/ひたすら可愛い
暴言や毒舌が多いが、いつもつるんでいる圭哉達のメンバーが結構大好き。
セクハラ紛いの事を言うと即座に腹パン。
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