アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
幸せの最終点。?????side
-
「あっ、おいてめ、全部食うなよ!!!」
「えぇ〜‼俺が作ったんだよ〜‼いーじゃんか〜」
「…ふは…」
「お前ら病人の前なのに静かに飯も食えないのかww」
「あ…ごめーん…」
「…へい、きだって。楽しいから、いい、よ」
「…ちっ…おら、喋んな。喉悪くなってんだから…」
俺はがぽっと彼の口を手で塞ぐ。
もがもがと何か言いたげなそいつはにへらと笑う。
…気に入らないなぁ…こいつらが来てるからあんまり…
いつもならいつも通りご飯を食べさせたりしてるけど。他の奴らが食べさせてんじゃねーかw楽だけどw
…はーぁ…外、晴れだったらこいつ担いで4人で外でご飯食べに行けるんだけどなぁ…あいにく突然の雨。仕方ない…
「なぁ、また今度来てもいい?今度は外で食べようぜ‼」
「うん、いつでも、来て。俺も早く、病気治すか、ら…げホッ……ッ…は…」
俺は慌てて背中を擦る。2人も心配そうに声を掛ける。
「ご、ごめんなっ、無理すんなよ。明日行くわけじゃないんだから…ゆっくり治してよ」
「そうだぞ。お前がいなくなったらシャレにならねーぞ」
「う、ん…ごめん、ね…ごめん…だから、また、いつでもここに来て…4人で一緒に、いれたらいいな」
彼は、柔らかく微笑んだけど、少しぎこちない笑み。
俺は思わず抱きしめた。
「……、…え…?」
「…当たり前じゃん。ずっと傍にいるっつってんだろ」
「…うん、そう…だね」
少し低い体温。温めてやらないと…風邪引くべや…
「ひゅ〜お熱いねw」
「がはは‼そろそろ、お暇しようかな」
「ん、お見送り、する」
「いいのか?身体…」
「いいの。…肩、貸して」
俺は支えるようにして歩かせる。ドアの前で2人に手を振った。2人は驚いたように笑う。隣のこいつも驚いた顔。
そんな変かよ…
「珍しいなって。…じゃあな。おやすみ」
「ばぁあい‼また4人で遊ぼうな!!!じゃあな〜‼」
「ん…じゃあな。おや、すみ」
2人が見えなくなるまで手を振る。中に入ってベットに寝かすと、彼は少し笑ってた。
「何笑ってんだよ」
「…ん?…ふふ、楽しかったなぁって」
「俺と二人じゃつまらないですかそーですか」
少し子供じみた愚痴を言うと、腕を伸ばして、俺の頭を撫でてくる。…嫌いじゃないから、別にいーけど…
「そーいうけど…お前が…いなかったら、つまんな…い」
「…ん、そーですか」
俺は食器洗いをしようとするが、悪友が片付けて行ったのを思い出し、椅子に座る。
「…お前に、謝りたいこと、あるな」
「…あ?なんだよ。内緒で出歩いた事か?それは知って…」
「違う……でも、いいよ。もう少し、大丈夫。いつか、謝らせて……ごめん、眠い……」
トロンとした顔になると、すぐに寝息が聞こえる。
「…謝るなら、もう少し長生きしてろ」
___余命は、あと僅かです。
___彼の自由にさせてあげてください。
___思い出が薬ですが…何より、貴方といるのが薬です。
___傍にいてあげてください。
「……ばかやろ…ぉ…っ…」
こんなとこで泣くなよ…こいつが生きてる限り、俺はぜってぇ泣かねぇからなっ…
…この日が、4人が集まる最後の日だった。
雨が俺の嗚咽を掻き消した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
19 / 40