アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
授業中にて。
-
今日から珀と登校が始まった。自分でもびっくりするぐらい順調に仲良くなってて俺ってまじでやばくね? とか思ったりする。
このまま付き合おう! とかなんねぇかなー。なんて思うけど、さすがに男同士の壁は越えられねぇよな。 いや、でも下駄箱で一緒に帰ろって言ってる時のあいつはやばかったなぁ。 ワンチャンあるかもしれねぇわ。 はぁ、あいつのことしか考えられね。 俺、一途すぎるわ。
前世の記憶があって珀の事気にしだしたけど、確実に今 俺、龍弥が珀に惹かれてるわ。
ーーぃっ! おいっ! 浪川っ!!
「…っ! なんすかっ?」
「なんすかじゃねぇーよ! お前今別次元に行ってただろ? お前バカなんだからちゃんと授業聞いてろよ!」
「…さーせん。」
まじで、びびったわ。
俺は今 4限目という空腹と眠気が襲いかかる地獄の中にいた。 しかも、英語ときた。
寝ねぇよーにって、考え事してたらいつの間にか珀の事考えて授業なんて全く聞いてなかった。
いや、まぁ 珀と知り合う前からアイツの授業聞いた事なかったんだけど? 何言ってっか全然わかんねぇーし。
不意に俺は外を眺めた。
俺の席は窓際で、ちょうどグラウンドが見える。
どこぞのクラスが体育でサッカーをしてた。
一際目を引く男がいた。 めちゃくちゃうめぇ。
俺は勉強なんて全然できねぇけど、スポーツには結構自信ある。 …けどアイツには勝てねぇかもしれねぇって思った。
…ん? アイツ…。 珀じゃねぇ⁉︎
アイツ… 大人しそうな顔してスポーツもできんのかよ! はぁ。またアイツに惚れてく…。
珀を見つけてからは、授業なんてあっという間なわけで。
グラウンドを見ていると授業は残り5分になってた。
どんだけ見てんだよ! なんて、自分でツッコミをいれた。
「だぁあーー! 終わった!」
盛大に伸びをする俺に綾人が近寄ってきた。
アイツがニヤニヤしてる…。 俺は身の危険を感じた。
「ねぇー?龍弥ちゃん? 今日、授業中怒られてたねぇ? いつもならうまくやる龍弥が怒られるなんて珍しくね? 考え事? 恋煩いなら聞いてやるよ? 誰が好きなわけ?」
「んだよ!龍弥ちゃんってきめぇーよ!
てか、恋煩いってなんだよ! …ちげぇつーのっ!」
「んな事言ってー。 グラウンド見てたのバレバレだし? そんな可愛い子いたわけ? 確か、体育あったの3組でしょ? 3組に龍弥の好きな子がいるわけねぇ…?」
「だからっ! ちげぇーてば! もうお前黙れよー。」
うるさい龍弥をあしらいながら、珀のクラスを知って喜んでいる俺がいることに気づく。
今度覗きに行ってみようと密かな決心をした。
昼休みも終わり、いい感じにお腹もたまって俺は今 めちゃくちゃ眠い…。
あぁー、これはやばいな と思いながら俺は意識を手放した。
俺が目覚めた時にはもうすでに授業は終わっていて。 どんだけ寝てたんだよ… って我ながら呆れる。
掃除とかHRとか、いつもならだるくてぼーっとしてるはずなのに今日はやけに落ちつかねぇ。
なんでかって? そんなの今から珀と帰るからに決まってんじゃん? まじ緊張してきた…。
ーーー起立っ。 気をつけ。 礼っ!
「終わったー! 龍弥、帰ろーぜ!」
「ん?あ、わりぃ! 先約があるわ! じゃあな!」
「あっ、おいっ! 龍弥! もしかして例の3組の子? がんばれよー!」
「…だからちげぇーてば!!」
またまたー、なんて言いながら手を振ってくる綾人を軽く睨んで下駄箱までダッシュする。
俺の心臓はこれまでにないくらい、ドキドキしていた。 会ったら何話そうかな…。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
21 / 29