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chapter Ⅳ
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side 京也
だりぃ。新入生歓迎会なんて、
よくもまぁ毎年やるもんだ。
「挨拶ぐらい、きちんとこなして下さい」
「分かってる」
後ろの眼鏡に急かされて、
マントの裾を翻した。
会場にいる奴全員が、俺様を見ている。
ステージに立っただけで大歓声。
羨望の眼差し。
「まぁ知ってると思うが生徒会長の
帝 京也だ。せいぜい俺を楽しませろよ?」
ふっ、と口角をあげて見せる。
爆発的に巻き起こった悲鳴。
何人かが卒倒した。
進行役にマイクを返し、
ステージ裏に戻ろうとしたとき、
不思議なものが見えた。
「アイツ..」
眉をひそめた俺に、腹黒副会長の
幼馴染み、秀が声をかけてきた。
「どうかしましたか?」
「変な奴がいた」
「変な奴、ですか?」
警官コスをしている奴がいた。
壁際の椅子に座って、うつむいていた。
気分が悪いのかと思ったら、
「俺様が挨拶をしていたのに、
イヤフォンを耳に突っ込んでいやがった」
「は?..ふっ。それはそれは」
秀が一瞬驚いた顔をし、
クツクツと笑みを溢した。
気に入らない。この俺を....
「今日警官コスをしていた奴を調べろ」
「言っておきます。久しぶりに、
楽しくなりそうですね」
「「うわー、秀くんが笑ってるー」」
黒い笑みを浮かべた秀を
見て、双子が声を揃えた。
紳士ぶって敬語を崩さない秀は、
俺と趣味が似ている。
「貴方達、もう始まっていますよ。
さっさと持ち場についてください」
「「はーい」」
最近は、刺激に飢えていた。
だから、せいぜい俺を楽しませろよ?
side 京也 END
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