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chapter Ⅴ
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side 黎
今日はいきなり知らない教室に
引きずり込まれたと思ったら服破かれて
のしかかられてと、驚きの連発だった。
相手は一般人だし俺が手を出すわけにも
いかないし暴力沙汰でも起こして
正体がバレるのも困る。
だから無抵抗でやり過ごそうと
してたらアキが表れて
その後すぐに雪が来た。
そして有無を言わさず俺を
寮に横抱きで運んだ。
そして今、テーブルを挟んで
向かい合っている。
「もっと危機感を持って、
って言ったよね?」
「自覚持てしか言われてないけど」
「似たような意味でしょ!」
というかさ、
何で俺説教されてんの?
くどくどと続く意味不明な言葉の数々に
そろそろうんざりしてきた。
『素人に殴られるぐらい平気だけど』
「何言ってんの!?」
『鍛えてるし...』
「何されかけたか分かってないの!?」
何ってあれでしょ、リンチ的な。
昨日双子を泣かせたのが俺だって
バレて報復しようとしたんじゃない?
「はぁ....変なとこで鈍いよね」
『何が?』
「お願いだからちゃんと抵抗して。
必ずしもただの暴力とは限らないんだよ?」
『危なそうだったら抵抗する。
それでいい?』
バンッ
ビリビリ空気が震える。
雪のまとう冷気が俺の肌を刺す。
拳を叩きつけられたことで少し
へこんだテーブル。
「本気で言ってる?」
明らかに怒っている。
でも理由がわからない。
今の会話に何か怒るような所あった?
「何かあってからじゃ遅いんだよ、
黎が傷つけば俺も傷つく。他にも
大切に思ってる人がいる。分かんない?」
『....分かった』
「ならいいよ」
久しぶりに雪に本気で怒られた。
下手すると部屋が全壊しそうな勢いだ。
普段は静かに怒る分達が悪いんだよね。
まぁ約束だしね、これからはなるべく
襲われたら抵抗するようにしよう。
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