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chapter Ⅵ
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side 黎
学園に来て初めての休日、
俺は部屋に籠ってパソコンを弄っていた。
雪が居ないのを分かってて押し掛けてきた
アキと共に。
『馬鹿だね』
ハッキングした画面越しに
慌てる男子生徒を見つめる。
「所詮その程度、って事じゃない?」
『重い』
「ふふ、良い匂い」
『キモい』
「う゛っ!!」
ずしっと背中にのし掛かってきたアキに
肘を叩き込んでパソコンを閉じる。
さっきまで俺がハッキングしていたのは
副会長、秋山秀のパソコン。
生徒会権限で編入生の俺と雪の情報を
探っていたのでお礼ついでに
ウィルスを送ったのだ。
余程自分の腕に自信があったのか、
まさかウィルス感染するとは
思っていなかったらしく
壊れていくデータを前に右往左往していた。
勿論、バックアップも消してあげた。
「ねぇ、ご褒美は?」
『前回のじゃ足りかった訳?』
するりと腕を絡めてきたアキを見下ろす。
欲情に濡れた瞳が弧を描く。
「別腹だよ。それにさ、さっきので
....勃っちゃった」
『はあ...』
「俺だって、怒ってるんだからね?
俺以外に触らせて、裸見せるなんてさぁ」
浮気現場を目撃した彼女かよ。
俺の体は、俺の物なんだけど。
「抱いてよ」
『俺、疲れてんだけど』
「消毒だよ。ね?」
逃がさないとでも言いたげに
更に腕に絡み付いてきた。
こうゆうときに限って雪が居ない。
別件で外させたんだけど....
何か、抵抗すんの面倒になってきた。
「こうやって黎に痕をつけていいのは、
俺だけだから」
ヂリッと首筋に鋭い痛みが走る。
わざわざ隠せないところにキスマが
いくつもつけられていく。
鏡、見たくなくなってきた。
『先にシャワー「浴びてきたよ」』
ま、雪が居ない時に来た、って時点で
分かってたけどさ。
『分かったよ』
「今日は、俺が飽きるまで付き合ってね?」
妖艶に微笑むコイツは、何故俺に
執着するのだろうかと、時々思う。
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