アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
chapter Ⅶ
-
side 黎
近づいてくる気配に段々と意識が覚醒
してきた。
元々つけられていたのは分かっていたし
害がなければ良いかなとか思って放置
していたのだ。
俺なんかの後をつけて何がしたいんだろうか。
この前襲われたのとは別人だ。
敵意は今のところないらしい。
『何?』
「っ、」
けど、流石に触られるのは困る。
だから仕方なく目を開けると結構近くに
驚いたのか固まった顔があった。
見覚えがある。放送委員長のなんとか....
うん、とにかく要注意人物。
面倒くさそうだし逃げるが勝ちかな。
そう思って未だに固まってる委員長の
隣をすり抜けると待ったが掛かった。
「ま、待って!」
が、俺にそれを受け入れる義理はない。
構わず歩き続けるも、追ってきた。
しつこい人間は好きじゃない。
更に言うと、今俺はあまり機嫌がよくない。
『触るな』
「あっ、ごめん」
俺の腕を掴もうと伸ばされた手を
避けて立ち止まる。
ビクリと肩を震わせたのを見て少し
威圧を緩めた。
戸惑ったように揺れる瞳。
目まぐるしく飛び交っているであろう
思考は何を求めるのか。
大方俺を襲って写真をネタに雪に
手を出そうとでもしてたんだろう。
コイツは学年問わず撮りまくった写真を
使って脅し、従わせていると聞いた。
『はぁ....』
いくら待っても何も言わないので
ため息交りに踵を返したが、進めなかった。
バッと前に回り込まれた。
「ねぇボクの事、抱いてみない?」
さらっと爆弾発言をかました。
しかもデジャヴだし。
ねぇ、今日は、厄日か何かな訳?
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
58 / 167