アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
chapter Ⅹ
-
side 柚
全テスト終了日の放課後、本来なら
さっさと寮に戻るところなのだが....
「............だから、」
「................なので、」
あーあ、報告会面倒臭いなぁ。
行儀悪く机に肘をついたまま欠伸を噛み殺す
この月三回の定期報告会はとても退屈。
咎めるように飛んできた声の主は我らが
委員長。
短く刈り込まれた黒髪に黒眼鏡、の奥で
鈍く光る黒眼。
「高城、聞いていたのか」
「きいてましたぁ。今週の遅刻者数に
ついてでーす」
「ならいい」
僕がサラサラ答えると仏頂面の委員長は
軽く頷いた。
ウチは実力主義できちんと仕事さえ
完璧にこなしていれば特に何も言われない。
その上ついてくる授業免除と部活免除等
特典は素晴らしい。
虫除けにもなるので尚素晴らしい。
ついでに愛翔の視線も飛んできたが
そ知らぬふりで通す。
「最後に、失踪者や退学者が増えている。
全員注意して生活してくれ。以上解散」
「「「はいっ」」」
見事に揃った返事に頷きで返す委員長。
これでやっと解放されたと思ったのに、
「高城、八那加、少しいいか」
風紀では役柄がものを言う。
僕や愛翔もそれなりだけど委員長には
敵わない。
仕方なく扉に向かっていた体を反転させた。
「何か?」
「お前のクラスに編入生してきた
兄弟がいただろう?」
「あー、いますねぇ」
八城兄弟が何かしたのだろうか?
風紀委員長が気にする程のことを?
「兄の方に生徒会が目をつけていると
聞いた。強引な勧誘だったらその時は、」
「分かりましたぁ。ぶん殴りまーす」
「違う。出来るだけ手荒くするな。
もしもの時は此方に保護しても構わん」
「何故です?」
「依頼があった」
依頼が?
わざわざ委員長が受諾するなんて....
それに生徒会が目をつけているとなると
「分かりましたー。友達の為ですから」
「警戒しておきます」
「あぁ、頼んだぞ。俺も出来る限りは
注意しておく」
了承を得てから退室する。
廊下で二人揃って溜め息をつく。
「ここで生徒会がきちゃったかー」
「あの容姿であの学力」
「だよねー」
生徒会は嫌いだけど、友達の為なら
頑張ろうかな!
side 柚 END
作)どうでしょうか?
皆様お忘れでしょうが風紀所属の柚と愛翔。
全然風紀っぽくなかったので
出してみました。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
88 / 167