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リハビリ
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「あら~菜月先生じゃない!あら…葉菜くんもいるのね♡」
リハビリという名の散歩を始めてほんの数分経った頃、葉菜を抱えた菜月はナースステーションの前を通りかかった。
「あ、婦長こんにちは。今葉菜のリハビリを始めたところなんです。葉菜、婦長さんだよこんにちはしようね。」
菜月は葉菜を抱える腕を揺すり挨拶を促すが、葉菜は怖がって菜月の首元に頭を押し付けるばかりだ。
「いいのよぉせんせぇ。そのかわり葉菜くんが元気になったら一番に会いに来てねぇ。」
婦長はフフフ、と笑うと仕事に戻って行った。
*
「今日は楽しかったか?」
散歩が終わり、病室に戻ってすぐ渉が巡回にやって来た。
ベッドに入り、ぬくぬくと温まっていた葉菜はひょっこりと顔を出して、渉を見つめた。
「んっとね、ふちょうさんにあったの。」
比較的穏やかな顔をしている様子を見ると多少は楽しかったのだろう。
「う~…疲れたぁ~。」
数時間ずっと葉菜を抱えて歩いていた菜月が腕を上げて伸びをする。
「お疲れ菜月。いつも通り移動式ベッド使っていいからここで葉菜と一緒に休めよ。」
そう言って渉は葉菜の診察を始めた。
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