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永尾颯太
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この世に生まれて18年、彼女も居た。
3日後には「颯太くん、私好きな人が出来ちゃったから…」と突然言われる。
犯人は同級生で幼馴染の9人組の誰かだ。
「颯太、不機嫌だねーどうしたの?」
「『どうしたの?』じゃねー!誰だ俺の彼女口説いたの!!!」
「あー?今回は雪(せつ)じゃね?」
こいつは西村由芽(にしむらゆめ)、女みたいな名前だが男だ。
しかも幼馴染、その幼馴染は何故か俺が知られないように受験した高校に入学して来た。
「雪!」
「あ、颯太♡今日も可愛いなー」
「あぁ?お前朝から頭湧いてんのか?っ!」
「んー、今日も腕の中に収まるいいサイズ」
「雪…朝っぱらから颯太を疲れさせんなよー」
「流阿(るあ)助けろ!」
「ほら、せーつー離してやれ」
「このサイズ最近居ないから堪能させてくれたっていいじゃん」
「大丈夫か?颯太?」
俺に毎朝抱き着いてくるのは岡山雪那(おかやませつな)コイツも男で、俺を毎朝助けてくれるコイツは宮崎流阿(みやざきるあ)、こいつも背が高い、お前ら楽しそうに俺を見下ろすな!
「ほい、黒」
「………はよ」
「お、あ、黒…はよ」
こいつ黒井一志(くろいかずし)は、毎朝俺を教室まで送り届けてくれる。
「どうかした?」
「………なんで、皆して俺の彼女を…」
「簡単に寝返る女なんて辞めとけ」
「……くっそがっ!」
ただ、コイツは静かに黙って俺の背後に立っている。
昔から、気付けば後ろに居る、お前は俺を護る忍者か守護霊かっ!!!
「颯太、課題…」
「あぁ、課題?取り敢えずやった感じ?」
「そうか…ならいい」
一志もアイツらと背は高いが、物心付く前から一緒に居たからなのか、見下ろす感じがない。
そりゃ一番古い幼馴染だからな。
「颯太、お………」
「?なんだ?お?」
「お、お昼一緒に食べないか?」
「良いけど?」
「ありがと…じゃ、昼休み…」
昼は毎日誰かと食べてる。
そして呼び出されて、告白されて、付き合って、3日で別れるから、元カノの人数を更新する。
一志は俺の彼女を睨む事はあっても、手を出す事はなかった。
「何なんだよアイツは…」
一志って昔彼女居たよな?
彼女放ったらかして、俺とツルんでたよな?
んー?彼女より俺?
(キュン)
は?『きゅん』って何だよ『きゅん』って!!!
一志は幼馴染で、一番古い付き合いで、小さい頃から俺から離れなくて、側にいてくれて…、だから、だから、えっと…俺から離れて欲しくて、でも、離れて欲しくなくて…。
「ああああああああっ!もうっ、考えてもわからん!」
ムシャクシャしてる時は、自転車に乗って走って忘れるのが一番だ!
そうだ、一志って童貞なのかな?
「あ?俺は何を考えてんだ?んなモン関係ねー」
でも、心がチクチク痛むのは何なんだろう?
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