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伊宮の交流関係その1
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「さすがにまだ終わってはないだろ。」
「えー、俺的には終わってるんだけどなー」
伊宮とくだらない話や、去年の自分たちの入学式の時の話をしながら入学式会場へ向かった。
その間も俺の頬にできたもみじは消えなかった。
「やっぱり終ってないだろ」
「え、今って新入生代表の挨拶じゃない?」
「マジか。あのくそ真面目なめんどくさい挨拶か…無駄に長いんだよな」
「わかるわかる」
っと、今挨拶してる子は…名前が遠くてわからない☆
遅れてきた俺達は最後列でこそこそ話をしながら入学式に対する愚痴を言ってた。
伊宮、目つきが本当に悪い。
それじゃあまるで本当のやんきーだよ。
「伊宮、」
「あぁ?」
「目つき悪いよ!めんどくさいけど我慢我慢。」
「わり、」
「いいよ」
伊宮は優しく話すと素直に何でも受け入れてくれる優しい子です。
ここだけの話、だから伊宮モテるんだよねー、受け、いわゆるネコの子達に。
見た目や口調が怖いけど、たまに見せる笑顔や優しい話し方でずっきゅん♡ってくる子多いんだよねー!
しかも、俺と違って伊宮を好きになる子は大抵ガチ恋の子達。
本気で伊宮を好き!愛してる!って言う子がほんっっっとに多い!
ここだけの話だから、ナイショだよ?
そんなことを心の中で誰かに話しかけていたらいつの間にか新入生代表の挨拶が終わりかけていた。
「……新入生代表、岸谷 夜宵。」
「すげー…」
「どしたの?伊宮」
「聞いたか?あの新入生代表の挨拶」
「え?あぁ、うん。聞いた聞いた」
ほんとは聞いてないけど。
「立派だな」
「は??」
「いや、だってよ!言葉遣いも礼儀もなってる!そしてあの笑顔!絶対モテるぞ」
はぁ……。
俺、橘雪兎は忘れていました。
そう、伊宮千影は、大の、いい子好き。
この見た目で勘違いされるが伊宮は本当に良い子だ。
かなりの本好きでもあり、図書室の常連だ。
いつの間にか同じ学年の図書委員全員とまで仲良くなっている。
他の図書委員も最初は伊宮の事を良いような目では見なかったが次第に伊宮の本好きをわかるとあっという間に仲良くなっていた。
最も仲がいい図書委員は金曜日担当の青山くんだ。
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