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後輩くん(お二人さん)
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「岸谷、嘘だろ?先生が呼んでるっていうの。」
「まぁね。」
「なんでそんな嘘ついたんだ。普段は絶対にそう言う事はしないだろ?」
「いやぁ、面白いね、君の橘せんぱいは。黒木が現れた途端に顔色が真っ青!本当に嫌われているんだね。」
「答えになってないぞ。」
「クックっク……可哀想だろう?嫌いな人がいるのにその人を交えて会話するのは。ぼくは絶対に嫌だね。」
岸谷も相変わらずだね……。
岸谷夜宵。
僕の中学時代からの友人で、運動、勉強、何でもできる。
中学時代は他の中学の女子生徒から何度も告白されていて、その現場を何度も目撃した事もある。
本人は恋愛なんて興味が無い様子で、いつも告白を断る理由と言えば、「勉強に集中したいんだ。」や、「今は、親友を大切にしていて、」なんて嘘ばかり。
本当の彼は、
「伊宮先輩?だったっけ。金髪にピアスに怪我。けれどあまり不良という感じはしないね。不良に見える普通の人。それに目に光が無い。いいね……なかせたくなるよ。」
ドSだ。
岸谷の頭の中の”なかせる”という言葉の意味は沢山ある。
”泣かせる”
”啼かせる”
”鳴かせる”
自分の欲しいものは何としてでも手に入れる。目を付けていた物が奪われた場合は奪い返す。
そんな人だ。
かと言って欲しいものを手に入れてもあまり意味が無い。
釣った魚に餌をやらない。
まさにそれだろう。
自分は相手を気に入るが、相手が自分を気に入ってしまえばもう終わりだ。
一気に岸谷の興味が無くなる。
相変わらず……
「変わってるよね」
「そう?普通だと思うよ。自分の欲求の為なら何でも頑張れるよ。ぼくは基本、いつでも欲求不満なんだ。」
「友人のそんな情報は聞きたくなかったかな」
「変わってると言ったのは君だろう」
「まぁね。」
「お互い」
「「変わり者同士だからね」」
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