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あー、ピンチヒッターこちらへ!
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「あ、あれ黒木の橘先輩じゃないかい?隣には伊宮先輩もいるよ。」
「岸谷、今更そんな冗談はいい。どうせ僕が橘せんぱいと聞いてどんな反応をするか見たいんだろ?」
「まぁ確かにどんな反応をするか見たいが……嘘ではないよ。本当だ、ほら」
岸谷が指を指した方向には、僕の元恋人の橘せんぱいがいた。
一緒にいるのは確か、伊宮先輩だったはず。
それにしても、
「最初見たときから思っていたんだけど、橘先輩と伊宮先輩は距離が近くないかい?」
「それは僕も思ったよ。でもただの親友だろう。」
「……さぁね?世の中知らないことばかりだよ」
にやっと岸谷が笑った。
相変わらずのその黒い笑顔。
それを知っているのはきっと僕だけだろう。
「それはいいとして、あの二人は何をしてるんだ?」
「あそこの階段は確か、屋上への階段だったはずだよ。二人で屋上とはら随分仲がよろしいみたいだね。でも、元気がない様子かな?伊宮先輩は。」
「暗い顔してるな。」
とりあえずまぁ、話しかけに行ってみようかな。
「それはぼくも行っていいのかい?」
「は?」
「だって今、橘先輩たちに話しかけに行こうとしただろう?」
「……鋭いね、岸谷。よくわかったね」
「まぁね、人の考えを見抜くのは得意なんだ」
「橘せんぱいと伊宮先輩、さっきぶりですね」
「……へ、しゅ、柊羽??なんで、ここに?」
「あぁ、説明がまだですみません。実はぼくら、先ほど先生方に職員室へ呼ばれ今は帰ってきたところです。 」
「あぁ。そうなんですよ、で?橘せんぱいは?」
「伊宮と、教室へ戻るところだよ、」
「でも伊宮先輩、具合が悪そうですよ?」
「気にしなくて、大丈夫だよ!ね?伊宮」
「あ、あぁ。」
まさかここで柊羽たちに会うのは予想できなかった……
それに今の伊宮は精神が安定してないからあまり会わせたくなかったんだけど、誤魔化すしかないよね
でもこのピンチを回避できるか、
「橘先輩は素直だ、と黒木から聞いています。だから、”誤魔化す”、なんて、しませんよね?」
「当たり前じゃん、やましいことなんてないし!」
あー、もしもし。
こちら橘ー、橘。
誰か俺のところにピンチヒッター来ませんか??
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