アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
第1節 朝、君の隣
-
真琴side
ピピピピ…ピピピピ…
バンッ
ゴソゴソ…
『む… るっさい…』
朝からピッピピッピ言いやがって。ったく。
何でこんなうるさい目覚ましなんだよ。
あ、おはようございます。白咲真琴 (シロサキ マコト)です。
今俺は、隣でぐっすり寝てるクソ野郎の目覚まし時計に起こされました。
時刻は5:30です。早いわぁ…
朝ごはん。作るか。
トテトテ
冷蔵庫にはー、あー、野菜と牛乳と卵しかねえな。
食パンと調味料はあるし、、、うん。フレンチトーストに決定。
スープは昨日作っておいたし、とりあえず始めるか。
『ふんふんふん~♪』
さっき隣で寝てたのは彩雅悠哉 (サイガ ユウヤ)俺の幼なじみであり、片思いの相手。
かっこよくて勉強できて、運動もできるし、何より身長が高い。縮めばいいのに。
悠哉はみんなに優しくて、分け隔てなく接してるけど、俺には甘い。そこにちょっと優越感を感じてたり。
俺と悠哉が喧嘩をすることは滅多にない。と言うか、俺が悪態ついても悠哉が優しくて喧嘩に発展しない。
そんな悠哉が好きで好きで大好きだけど、これは本人には言わない。
今のまま、壊れて欲しくないから。
朝ごはんを作り終え、寝室まで行く。悠哉は少し寝起きが悪いから、すんなり起こすのには結構苦労するらしい。
俺は起こすのに慣れてるし、すんなり起きてくれるからあんまり苦労してないけど。
『悠哉。ゆーやー。おきて。ご飯出来てる。食べよ?』
「ん… なんじ?」
『6時すぎだよ。起きて?』
グッと伸びをしてのそのそベッドから降りる悠哉。なんてことない行動なのにカッコイイ。ほんと、モテる男って感じ。
今まで小中高と同じ学校で、高2になった今もお互いの家を行き来するくらい仲は良い。
このまま。このままでいいんだ。これ以上を望んじゃいけない。期待してはいけない。
そう暗示をかけるけど、やっぱり恋してる身にそんなものは効かなくて…
「真琴、今日の昼教室にいろよ。迎えにいく。」
『分かった。お弁当その時に渡せばいい?』
「ああ。頼む。」
今日もお弁当食べてくれるんだと思えば自然と頬が緩む。朝ごはんもしっかり完食してくれて、スープに至っては朝からおかわりまで要求された。
今日も1日、好きが増えていく。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 3