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匂いだけ…
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慌ただしく、2人が出て行き部屋は静かになった部屋
「 とりあえず、片付けして待った方がいいかな…… 仕事は書類整理は頼まれたし 」
『 俺が帰るまで書類整理でもして待ってろよ。』だし
社長からは
『 すぐに帰れ、給料泥棒が! 』
だし・・・・ やっぱり嫌われてるな……
それでも待っていろと言われた言葉を守るために片付けをして待つ事に決め、ソファに脱ぎっぱなしの白衣が目にとまった
「 これ、叶さんのだ、相変わらず脱ぎっぱなしで…… 」
白衣を持ち上げれば叶さんの匂いがした。フレグランスなどは使っていないとは言っていたけど全然臭く無い。
抱きしめるように、叶の匂いを白衣からたくさん吸い込む
叶さんの匂いだ……
ドキドキとする胸の鼓動に、俺は何度も匂いを嗅ぐ
「 でも、叶さんが好きなのは、俺の匂いだけなんだよな…… 」
切なくなる気持ちを叶の匂いで消していく
数時間後・・・・・・
ドタドタ、バタと慌ただしい音が廊下から聞こえる
「 な、何? 」
廊下を見つめれば、盛大にドアが開けられ顔を出したのは
「 叶さん!だ、大丈夫ですか? 」
真っ青な顔で今にも倒れそうな叶がいた
「 気持ち…わるっ…… 吐きそうだ、、 」
「 大丈夫ですか? 」
支えようと近づけば、ギュッと抱きしめられた
「 帰ってなくて良かった。少しこのままで… 」
肩に顔を埋めて、ギュッと抱きしめ深く息を吸い込む叶さんを俺の手は居場所を探し途中で止まる
背中に……と両手を回してみたが、途中で諦め右手が叶さんの背中を撫でた
「 お疲れ様でした。お帰りなさい 」
そう言葉にすれば、抱きしめる手に力が入り俺は叶さんの胸の中に埋まる形になる
今は、これで充分かな・・・・・
そう心に決めて、叶さんの背中を撫で続けた
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