アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
終わった。
-
放課後。
「ご注文お伺いいたします」
「えーと、ドリンクバー2つで」
「かしこまりました。ドリンクバーあちらからご自由にご利用くださいませ」
近所のファミレス、Rでドリンクバーだけを頼んで隼と向かい合う。
ここにはよく来る。
今オーダーを取ってくれた人ともなんども顔を合わせているから多分、向こうも覚えてると思う。
最近その人の色気が増した気がするけど、それは今はいいとして。
「で、なんだよ」
「まあまあ、そう焦るなって麻琴くん」
「いや、なんなんだよ、気になるだろ」
「攻めの極意たるものを教えてあげようと思って」
「ブフォッ!!」
俺は思わず飲んでいた紅茶を吹き出したが、それは決して俺が悪いわけではないと思う。
「お前なぁ…」
「なんだよ、理玖先輩のこと抱きたいんじゃないの?」
「…そりゃ、抱きたいけど…ここでするかおい!」
「別にいいじゃん。今時そんな恥ずかしいことでも隠すことでもないだろ?」
そりゃそうだけども。
確かに同性カップルはもはや当たり前だけども!
「そういう問題じゃないだろ!」
「えー?お前突っ込みたくないの?」
………あーあ。
店員のお兄さん、ごめんなさい。
まじで。
こんな見苦しい会話のところに伝票持ってこさせて…
そして俺の印象も終わった。
「お前まじふざけんな…」
「え?あ…あー…」
お兄さんともう顔合わせられない…よってここに来れない。
終わった。
「あ、あの…お客様、お気になさらずに」
「え…」
今俺にはこのお兄さんが天使か何かに見えている。
「あまり気にする必要はありませんけれど…他のお客様や店員がどんな反応をするかは俺にもわかりませんから…声はもう少し抑えた方がよろしいかと思います。お客様が嫌な気分になられてはせっかくのお食事が台無しですから」
お兄さんはそう言って爽やかに笑った。
…いやいやいや、このお兄さんイケメンすぎかよ。
「あ、あの!ありがとうございます!お兄さん…お名前は…」
「青木です。またいつでもいらっしゃってくださいね」
あ、青木さん神か…!!!
「…すげ。いい人」
「隼、お前のせいで二度とここに来れないかと思った」
「むしろ青木さん?名前知れてよかったじゃん」
「そんなの結果オーライだろ!!」
「まあまあ」
「青木さんできた店員すぎる…」
「それな。あんなこと今時言える人いるとか驚きだわ。つか話逸れたな」
「まじで話すの?」
「聞きたくない?」
「……聞きたいです」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
4 / 21