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スマホ①
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風呂場を上がってそそくさと服を着替えてリビングに行くと、九条のスマホが目に入った。
悠斗の弱みを握る、あのスマホ。
あの写真さえなくなれば、俺は九条から解放される。
悠斗は早まる鼓動を抑え、風呂からシャワーの音が聞こえることを確認すると、スマホを取って電源ボタンを押した。
スマホにロックはかかっていなかった。
写真アプリを開き、写真の一覧を見て唖然とした。
卑しい自分の姿がサムネイルを埋め尽くしている。
写真も、動画も。
片っ端から削除しようとしたが、写真にはロックがかかって削除できなかった。
どうすれば。
どうすればこれを抹消できる?
このスマホを壊してしまえば…しかし九条の家でそんなことをして無事に帰れるとは思えない…
逡巡している間に、後ろに九条が現れたのに気づかなかった。
「何をしている」
「ッ…!!」
ビクッと心臓が飛び跳ね、スマホを落としてしまった。
「それを壊してもデータはサーバに残してあるぞ?」
「先生、これ…ッ!こんなの…!」
悠斗は九条に悪態をつきたいがうまく言葉が出ない。
「ペットの可愛い写真は撮るだろう?」
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