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悠斗とハル①
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「ユウト、久しぶりに声かけてくれた」
ハルは照れ臭そうに笑った。
「ハル…」
悠斗はその笑顔を見て心底守りたいと思った。
九条がハルの近くにいるのを見て、足元が崩れていく感覚を味わった。
ハルのこの笑顔がどれほど大切で、どれほど脆いものなのかを思い知らされた。
「ハル…ごめん、俺ハルの傍にいる」
「そーゆーの、やなんじゃなかった?」
「いや…ごめん」
悠斗はハルの隣に座り、頭を下げて謝った。
「オレもごめん。ユウトに甘えちゃって、それをユウトが嫌がってるなんて思わなかった」
「嫌がってるわけじゃ…」
「嫌じゃないの?」
「う、…照れ臭いってゆーか」
悠斗は顔を背けて頭を掻いた。
「オレ、ユウトに抱きついたり手繋いだりしたい」
まっすぐなハルの気持ちに、悠斗は顔を真っ赤にした。
「…そーゆーのは、恋人同士がするもんだろ。男同士でやんのは…ヘンだよ…」
悠斗は自分が壁に思っている"一般論"を述べた。
本当はハルを抱きしめたい。手を繋ぎたい。ずっと一緒にいたい。
でもそんなことを考えるのは…ヘンなことなんだ…
「…そっか」
ハルは俯いて返事をした。
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