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女装 3
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肉体的苦痛か。精神的苦痛か。
ちょっと油断して真面目に勉強に取り組まなかったツケがこんなことになるなんて。
しかも元を正せば、火宮に無謀な賭けを吹っかけ、自爆に自爆を重ねた結果がこれだ。
「まさか火宮さん、初めからここまで計算してたんじゃ…」
何だかそれはありえない話じゃない気がして空恐ろしい。
考えてみれば、そういえば火宮はやけに乗り気だったし、そういえば最初に、チラッと『犯人は、なるほどな』と呟いたのは火宮だったような気がする。
それを勝手に聞きとがめて、負けず嫌いを発揮して、犯人当てゲームを挑んでしまったのは俺。
だけど火宮が初めから計算して、俺を挑発する意図があったんだとしたら…。
「ありえるー」
あのどSのことだ。
負けたらどうする?と誘導してきたのは間違いなく火宮だった。
「それでどうしますか?翼さん」
「う…」
パシッと物差しを手のひらに当てながら尋ねられたって…。
「痛いのを俺が選ぶわけがないです…」
どちらも嫌なものは嫌。
だけど純粋な苦痛の方が、爪の先1ミリ分くらい、より嫌だった。
「でしたらどうぞ」
はぁっ。どうぞって…。
どうやら新品みたいだけど。
差し出されて嬉しいものではない。
「お早くお願いします。勉強時間が減っておりますので」
「っていうか、そんなモノを入れたら、さらに余計に集中出来なくなると思いません?」
後で、っていう選択肢は?と真鍋を窺ったら、それはそれは冷たい刺すような視線に射抜かれた。
「その際は入れた上を叩きましょう」
「っーー!」
この鬼!どS!人でなし!
あの火宮だってきっとそこまではしない。
改めて真鍋の恐ろしさを確認した俺は、渋々テーブルの上のローターを取り上げて寝室へ向かった。
「っ!ひ…」
とりあえずサイドチェストからローションを取り出し、恐る恐る蕾に垂らしてみた。
冷たさに一瞬ビクリと身が竦み、決まらない覚悟は鈍るばかり。
「嫌だー。こんなの出来ないよぉ…」
ローターを自分で入れるなんてこと。
火宮にされるのだって拒否感でいっぱいなのに。
「はぁっ…。真鍋さん、動かさないって言ったよな?」
リモコンは火宮に預ける、って。
「じゃぁ、これ…入れた、って言ったら、バレないかも?」
いくら何でも見せろとは言われまい。
「ちょっと演技すれば…」
コソッと悪魔が耳元で囁く。
ーー万が一バレたら、鞭でも済まないかも。
正直にするべきだ。
天使が必死で思い留める。
ーー確認する術なんかない。
再び悪魔が囁いて。
ポロリン。
「っ?!」
突然、電子音が鳴り響いて、俺は宙に浮くほど飛び上がった。
「あ、なんだスマホ…」
目覚ましに使ったまま、ベッドベッドの棚に置きっ放しだったんだ。
気分転換も兼ねて、と思いながら、どうやらSMSらしい音がしたスマホを取り上げ、画面を開いた俺は。
ピシッとそのまま固まった。
ーー1つ言い忘れましたが、万が一私を謀ろうとなどなされた場合には、お仕置きのフルコースを会長にしていただきますので。
「っーー!」
何で分かった。
っていうか、フルコースって何。
「うーっ…」
悪魔はアッサリ真鍋に退けられ、天使が『ほらね』と小躍りしている。
「やるしかないのか…」
はぁっと深い溜息をついたところに、再び電子音。
ーー後5分以内に戻られなかった場合も同様に。
「っーー!」
籠城も許さないとどめの一撃が、無機質な文字となって俺の目に焼き付いた。
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