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リクエスト⑨ コスプレ6
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「はぁっ、はぁっ…ンッ」
クタリと床の上に突っ伏し、射精の余韻で震える身体をやり過ごす。
身体を抱えるように丸くなったら、上から火宮の愉しげな笑い声が降ってきた。
「ククッ、床に粗相して。随分と行儀の悪い猫だ」
「っ、ぁ…ん」
だって。だって…。
「そうして丸まっていると、本当に猫みたいだな」
「バカ…」
こんな大きな猫いないから。
「ククッ、ほら、綺麗にしてやるから、ソファに上がれ」
「っぁ…」
言うが早いか、ヒョイッと抱き上げられて、焦ってしがみついてしまう。
「ククッ、本当に可愛い猫だ」
「………」
あー、もう、なんかもうどうにでもして。
ニヤニヤと緩みきった顔をした火宮に、なんだかもう色々とどうでもよくなってきた。
「ほら、ここで大人しくしていろ」
ふわっと下されたソファの上で、猫みたいに丸くなって伏せる。
ティッシュで中心を綺麗に拭ってくれた火宮が、甲斐甲斐しく床の処理までしてくれている。
「にゃぁ」
ご主人様ー、俺を構ってー。
なんだか気分まで猫になってきてしまったみたいだ。
急に甘えたくなって止まらない。
「クッ、どうした。可愛い鳴き声を上げて」
「にゃぁ、にゃぁ」
もう掃除はいいから。
こっちに来て。
カリカリとソファを示したら、ふわりと笑った火宮が、ゆったりと戻ってきた。
「ったく、仕置きだというのに」
「にゃぁ」
すみませんねー、ノリ気になってきちゃって。
うん、多分、意地悪されすぎて、頭のネジがどっか飛んだ。
だけど火宮だって、もうお仕置きのつもりなんてなくなっているくせに。
「にゃぁぁっ」
隣に腰を下ろした火宮の膝に、スリスリとよじ登り、頭をコテンと腿に乗せる。
「ふっ、毛を逆立てて怒っていたかと思ったら、こうして甘えてかかってきて…」
本当に猫か、おまえは。と溜息をついている火宮の声が、蕩けるように甘い。
「クックッ、俺はおまえさえいれば、他に何もいらない」
ふわふわと、髪を弄ぶように撫でてくる手が心地いい。
チリン、と鳴った首元の鈴が、まるで返事みたいになってしまった。
「だからペットを飼おうなどというのは諦めろ。俺は俺とおまえの生活に、何者も介入させるつもりはないからな」
あぁ、全力の独占欲。
苦しいほどの束縛が、嬉しくて気持ちよくてだまらない。
これは俺は、いよいよどMなのか?
へにゃりと緩んでしまう顔が止まらない。
「翼?」
「にゃぁ…」
あぁ、重くなる瞼に逆らえない。
トロンと波間に漂っていく意識を、引き止めるのは至難の技で。
「うちの猫はおねむか、ったく…」
気まぐれなやつめ、と笑う低音が耳に心地いい。
ふわり、ふわりと頭を撫でる手に身を委ねて、俺はそのままスゥッと眠りの国に旅に出た。
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